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愛してると言わせて24

时间: 2019-12-07    进入日语论坛
核心提示:人柄のよさの証拠!?よせばいいのに、一瞬魔がさして、NHKのクイズ番組に出たのである。だいたい、クイズというのは苦手でテレ
(单词翻译:双击或拖选)
人柄のよさの証拠!?

よせばいいのに、一瞬魔がさして、NHKのクイズ番組に出たのである。
だいたい、クイズというのは苦手でテレビでも見たことがない。それなのに受けたのは、「ひらり」で竜太役の渡辺いっけいさんとコンビだと聞き、これは優勝でもすれば「ひらり」のPRになると思ったのである。
もしも、次々と難問に答える私といっけいさんを見れば、全国の人々は思うに違いない。
「まあ、『ひらり』ってこんなにリコウな脚本家が書き、こんなにリコウな役者が演じているのね。何と高貴なドラマなんでしょ」
私は本当にそう考えた。この噂《うわさ》が全国をかけめぐれば、「ひらり」にとって最高のPRになるではないか。私がダメでもいっけいさんがいる。彼は見るからにリコウそうだし、二人で相談して答を出すのだから、私のバカさも絶対にバレることはない。
私はこうして、収録当日、まるで「ひらり」の広報部長のような気分でスタジオに入ったのである。同じフロアの一〇五スタジオでは「ひらり」の収録中で、ディレクターや出演者たちが、
「がんばってこいよ!」
と、声をかけてくれる。私は全然自信はなかったが、隣りではいっけいさんが、ホントにおリコウな顔で悠然とみんなの励ましにうなずいている。
チームは「出羽錦・大乃国組」、「ケント・ギルバート、ダニエル・カール組」、「鳥越マリ・佐藤しのぶ組」、それに私たちの四組。問題は全国から寄せられたもので、それに対して四人の「博士」が答える。博士のうち三人はウソの答をすることになっており、たった一人の正しい博士を私たちが当てるというやり方である。博士は高橋英樹さん、大桃美代子さん、矢崎滋さん、桂文珍さんの四人。私はスタジオ前の廊下で四人とすれ違っただけで、やっぱり出るんじゃなかったと大きな後悔に襲われていた。それでなくとも頭が鈍くてクイズは苦手なのに、あの四人ときたら、ホントにウソつき芝居がうまそうである。私のように地味で慎ましく、人を疑うことを知らない女に、ウソなど見破れるはずがない。
「いっけいさん、私、帰りたくなってきた」
いっけいさんは私の肩など優しく抱き、ニコニコと答える。
「大丈夫。遊びだから」
ホントにこの優しさで、竜太はひらりとみのりの両方をたぶらかしたのね。
ところが、リハーサルに入るや、私はとんでもないことを知らされた。何と一問目は一人ずつ答えるんだという。私は青くなって、いっけいさんに囁《ささや》いた。
「どうしよう。聞いてなかったわ。私、ヤダよォ、帰る」
彼は竜太の役そのままに、落ちついて静かに私を励ます。
「大丈夫。たいした問題じゃないよ」
言葉通り、リハーサルでは私はみごとにピンポーンだった。私は自分の頭のよさに改めて気づき、もしかしたらクイズに向いているのかもしれないと、自分の隠れた才能に目覚めた思いであった。
ところが大相撲には「稽古場大関」という言葉がある。稽古では大関のように強いのに、本場所では全然力の出せない力士を言う。地味な私はこれだったのである。本番が始まり、司会の古館伊知郎さんが問う。
「では内館さん。水泳の自由型はどんな型で泳いでも自由ということでそう呼びますが、歩いてもいいのでしょうか」
私はずっと水泳部で、きっとNHKは気をつかってこの問題を私にふってくれたのであろうに、稽古場大関の私は高らかに、全国放送で答えていた。
「はい。歩いてもいいです」
ブッブー!! バカを証明するブザーが全国に鳴り響いた。大相撲だって初日でつまずくと、立ち直るのに五、六日かかる。ところがクイズは四問しかない。立ち直る前に千秋楽である。それでも私はいっけいさんにおすがりし、第二問目からは真剣に取り組んだ。
「ホワイトチョコレートはなぜ白いのか」
「化粧品『ウグイスのふん』は、どうやってふんを集めるのか」
「雛《ひな》飾りの五人|囃子《ばやし》は一人だけ楽器を持っていないが、何をするのか」
「日の出、日の入りとは太陽がどの状態になった時のことをいうのか」
こんなわかったような、わからないような問題、私にわかるわけがない。いっけいさんと二人、ひたすら直感である。ところが、二人の直感というのが実によく一致する。それも早い。
「これ!」
「これ!」
二人とも何ら迷わないので、サッとボードに答を書き、サッと出す。ボードを出すのは自慢じゃないが私たちが常に一番早かった。
ところが五人囃子だけ当たって、あとは全部大ハズレ。ブービーに大差をつけられて、堂々の独走ビリである。
「ビリかよォ。バカだなァ」
「ひらり」の収録中の出演者にさんざんからかわれ、私といっけいさんは落ちこんだ。きっと全国の視聴者は思っただろう。
「『ひらり』って、あんなバカな脚本家が書いて、あんなバカな役者が演じてたのね。何てバカなドラマかしら」
全国の皆さま、違うのです。あれは私たちの人柄のよさの証拠です。ね、人を疑うことを知らない無垢《むく》な二人なの! と叫んだところで、もう遅いか
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