アップルとサムスン 米で審理
7月31日 7時25分
急速に売り上げが伸びているスマートフォンやタブレット端末の市場に大きな影響が及ぶのでしょうか。特許をめぐって対立するアメリカのアップルと韓国のサムスン電子、史上最大の特許戦争ともいわれる裁判の本格的な審理がアメリカで始まりました。
世界的に激しいシェア争いを繰り広げるアップルとサムスン電子、市場の主導権争いが裁判に発展したのは去年4月です。デザインをまねたという理由でアップルがサムスンをアメリカの裁判所に提訴、これに対し、サムスンも「通信技術の特許を無断で使った」とアップルを訴えました。
こうした訴訟はこれまでに、日本や韓国、ドイツなど世界でおよそ50件に上っています。ドイツでは、去年9月にサムスンのタブレット端末の販売を禁止する判決が言い渡されました。今回のアメリカの裁判でも、結果によっては人気の商品が手に入らなくなるおそれがあります。
この日の審理でアップルは、サムスンの端末のアメリカでの販売停止や巨額の賠償金の支払いを求めました。「アイフォンを発表したあと、サムスンの端末のデザインが一変し、アイフォンをそっくりになった」という主張です。
これに対し、サムスンは「アイフォンのデザインは日本のソニーのアイデアをもとにしたものだ」と主張、「アップル独自のものではない」と反論しました。
業界の勢力図を一変させかねない今回の裁判、両者がこのまま徹底的に争うのか、それとも和解の道を模索するのか、審理は来月にかけて行なわれます。