コウモリが地面[じめん]に落[お]ちて、イタチに捕[つか]まってしまいました。
殺[ころ]されるに決まっていると思ったコウモリは、「どうか、命だけは助けて下さい」と、頼みました。
イタチは、「駄目だね。あんたを放すわけにはいかないよ。なぜって、わたしは生まれつき、鳥は全部敵だと思っているからね」
「おや、よく見て下さい。わたしは鳥ではありません。ネズミですよ」コウモリは翼をたたむと、ネズミによく似ています。
こうしてコウモリは、うまく命拾いしました。
しばらくして、このコウモリはまた地面に落ちて、別のイタチに捕まってしまいました。
「お願いです。わたしを食い殺さないで下さい」
「嫌だよ。わたしはネズミというネズミが、全部嫌いだから」コウモリは、翼を広げると、
「おや、わたしはネズミなんかではありませんよ。ご覧の通り、鳥ですよ」
コウモリは、今度もまた、放してもらいました。
こうしてコウモリは、名前を変える事で二度も命拾いしたのです。
このお話しの様に、危険をまぬがれる為には、その時その時のなりゆきによって、色々と工夫する事が大切です。
蝙蝠落到地上,被黄鼠狼捉住了。
蝙蝠想,肯定会被杀死,便恳求道:“请留下我的一条命吧!”
黄鼠狼说:“不行,我是不能放你的!因为我天生就认定鸟类都是我的敌人。”
“哎呀,你好好看看,我不是鸟,我是老鼠啊!”
蝙蝠合上翅膀很像老鼠。
就这样,蝙蝠巧妙地死里逃生了。
过了一会,这只蝙蝠又落到地面上被另外一只黄鼠狼捉住了。
“求求你,不要咬死我!”
“不行,所有的鼠类,我统统讨厌!”
蝙蝠张开翅膀,
“哎呀,我不是什么老鼠啊,就像你看到的,我是鸟啊!”
蝙蝠这次又得救了。
就这样,蝙蝠仅凭改变一下名字就两次死里逃生了。
如这则故事所讲,要想摆脱危险,审时度势,多动脑筋是很重要的。