「てのひら」はある人間と世界との接触面である。他人と握手するにせよ、モノを掴みとるにしろ、個人がもつ関係性の最前線となる。手相として人格や将来が現れると信じられたりするのも、内部と外部の交わりの複雑さを受け止めるこうした身体的位置から納得される。この一句では、その「てのひら」が「樹をバラバラに」してしまう。関係を築く始まりとなるべき部位が外部への暴力性を露わにする。「~みせる」という句末はこの「てのひら」が語り手とは別個の存在として意識されていることを表すのだろうか。個人の主体性という位置から制御不能な関係のあり方を描いている、と読んでおく。
てのひらが樹をバラバラにしてみせる
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