「そいつを出したらダメ!」
ロンが叫さけんだが、遅おそかった。クルックシャンクスがひらりと籠から飛び出し、伸びに続いて欠伸あくびをしたと思うと、ロンの膝ひざに跳とび乗った。ロンのポケットの膨ふくらみがブルブル震ふるえた。ロンは怒ってクルックシャンクスを払いのけた。
「どけよ!」
「ロン、やめて!」ハーマイオニーが怒った。
ロンが言い返そうとしたその時、ルーピン先生がもぞもぞ動いた。三人は、ぎくりとして先生を見たが、先生は頭を反対側に向けただけで、わずかに口を開けて眠り続けた。
ホグワーツ特急は順調に北へと走り、外には雲がだんだん厚く垂たれ込こめ、車しゃ窓そうには、一段と暗く荒こう涼りょうとした風景が広がっていった。コンパートメントの外側の通路つうろでは生徒が追いかけっこをして往いったり来たりしていた。クルックシャンクスは空あいている席に落ち着き、ぺちゃんこの顔をロンに向け、黄色い目をロンのシャツのポケットに向けていた。
一時になると、丸っこい魔女が食べ物を積んだカートを押して、コンパートメントのドアの前にやってきた。
「この人を起こすべきかなぁ?」
ルーピン先生のほうを顎あごで指さし、ロンが戸惑とまどいながら言った。
「何か食べたほうがいいみたいに見えるけど」
ハーマイオニーがそっとルーピン先生のそばに行った。
「あの――先生? もしもし――先生?」
先生は身じろぎもしない。
「大だい丈じょう夫ぶよ、嬢じょうちゃん」
大きな魔ま女じょ鍋なべスポンジケーキを一ひと山やまハリーに渡しながら、魔女が言った。
「目を覚ました時、お腹なかがすいているようなら、わたしは一番前の運転士のところにいますからね」
但是已经晚了,克鲁克山轻松地从篮子里跳出来,伸伸懒腰,打打哈欠,然后跳到罗恩的腿上;罗恩口袋里的那个鼓块颤抖起来,罗恩恼怒地撵走了克鲁克山。