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第6章 鉤かぎ爪づめと茶の葉 (6)

时间: 2023-03-21    进入日语论坛
核心提示:ハリーが行き着いたのはこれまで見たことがない奇き妙みょうな教室だった。むしろ、とても教室には見えない。どこかの屋や根ね裏
(单词翻译:双击或拖选)

ハリーが行き着いたのはこれまで見たことがない奇き妙みょうな教室だった。むしろ、とても教室には見えない。どこかの屋や根ね裏うら部べ屋やと昔むかし風ふうの紅茶専せん門もん店てんを掛け合わせたようなところだ。小さな丸テーブルがざっと二十卓たく以上、所ところ狭せましと並べられ、それぞれのテーブルの周まわりには繻しゅ子す張ばりの肘ひじ掛かけ椅い子すやふかふかした小さな丸椅子が置かれていた。深紅しんくの仄ほの暗ぐらい灯あかりが部屋を満たし、窓という窓のカーテンは閉めきられている。ランプはほとんどが暗あん赤せき色しょくのスカーフで覆おおわれていた。息苦しいほどの暑さだ。暖炉だんろの上にはいろいろなものがゴチャゴチャ置かれ、大きな銅のヤカンが火にかけられ、その火から、気分が悪くなるほどの濃のう厚こうな香かおりが漂ただよっていた。丸い壁へき面めん一いっ杯ぱいに棚たながあり、埃ほこりをかぶった羽は根ね、蝋ろう燭そくの燃えさし、何組ものボロボロのトランプ、数えきれないほどの銀色の水すい晶しょう玉だま、ずらりと並んだ紅茶カップなどが、雑ざつ然ぜんと詰つめ込まれていた。

ロンがハリーのすぐそばに現れ、他の生徒たちも二人の周まわりに集まった。みんな声をひそめて話している。

「先生はどこだい?」ロンが言った。

暗がりの中から、突とつ然ぜん声がした。霧きりのかなたから聞こえるようなか細い声だ。

「ようこそ」声が言った。「この現うつし世よで、とうとうみなさまにお目にかかれてうれしゅうございますわ」

大きな、キラキラした昆こん虫ちゅう。ハリーはとっさにそう思った。トレローニー先生は暖炉だんろの灯あかりの中に進み出た。みんなの目に映うつったのは、ひょろりとやせた女性だ。大きなメガネを掛かけて、そのレンズが先生の目を実物より数倍も大きく見せていた。スパンコールで飾かざった透すきき通るショールをゆったりとまとい、折おれそうな首から鎖くさりやビーズ玉を何本もぶら下げ、腕うでや手は腕輪うでわや指輪ゆびわで地肌じはだが見えない。

「お掛けなさい。あたくしの子どもたちよ。さあ」

先生の言葉で、おずおずと肘ひじ掛かけ椅い子すに這はい上がる生徒もあれば、丸椅子に身を埋うずめる者もあった。ハリー、ロン、ハーマイオニーは同じ丸テーブルの周りに腰掛けた。

「『占うらない学がく』にようこそ」

トレローニー先生自身は、暖炉の前の、背もたれの高いゆったりした肘掛椅子に座った。

「あたくしがトレローニー教きょう授じゅです。たぶん、あたくしの姿を見たことがないでしょうね。学校の俗世ぞくせの騒がしさの中にしばしば降おりて参まいりますと、あたくしの『心しん眼がん』が曇くもってしまいますの」



  他来到一间从来没有见过的最古怪的教室。实际上,这根本不是教室,倒更像是阁楼和老式茶馆的混合物。至少有二十张圆形的小桌子挤在这间教室里。每张桌子周围都有印度印花布的扶手椅和鼓鼓囊囊的小坐垫。每样东西都由一道暗淡的猩红色光线照亮着;窗帘都拉拢了,许多灯都披有深红的灯罩。教室里暖和得令人感到郁闷,壁炉里塞得满满的,火上烧着一个大铜壶,于是火焰就发出一种沉闷、发腻的香味。圆形墙壁周边都是架子,架子上放满了灰尘满面的羽饰、蜡烛头、破旧扑克牌、无数银色的水晶球和一大堆茶具。 
  罗恩紧跟着哈利上来了,全班同学都围着他们站着,在悄声说话。 
  “她在哪里?”罗恩说。 
  阴影里突然传来一个声音,是那种轻柔模糊的嗓音。 
  “欢迎,”那声音说道,“最后能在有形世界看到你们,真好。” 
  给哈利的第一印象是来了个发光的大昆虫。特里劳妮教授走进火光照耀的地方,他们看到她非常瘦;她的大眼镜把她的眼睛放大了好几倍,她披着一条轻薄透明纱罗似的闪闪发光的披巾,细长的脖子上挂有无数项链和珠子,双臂和双手都戴有手镯和指环。 
  “坐,我的孩子,坐。”她说,于是他们都笨拙地爬到扶手椅上或者陷到鼓鼓囊囊的坐垫里去了。哈利、罗恩和赫敏坐在同一张圆桌旁边。 
  “欢迎来上占卜课,”特里劳妮教授说,自己坐在壁炉前面一张有翼的扶手椅上,“我是特里劳妮教授,你们以前可能没有见过我。我发现过于频繁地下塔,进入主校区的熙熙攘攘忙碌的学校生活使我的天目模糊。” 
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