「マクゴナガルがそれを君に? 最高! ねえ、僕ぼく、一度乗ってみてもいい? 明日?」
「ああ……なーんだっていいよ……」
ハリーは、ここ一ヵ月でこんなに晴れ晴れとした気持になったことはなかった。
「そうだ――僕たち、ハーマイオニーと仲直りしなくちゃ。僕のことを思ってやってくれたことなんだから……」
「うん、わかった」ロンが言った。「いま、談だん話わ室しつにいるよ――勉強してるよ。めずらしく」
二人がグリフィンドール塔とうに続く廊下ろうかにたどり着くと、そこにネビル・ロングボトムがいた。カドガン卿きょうに必死ひっしに頼み込こんでいるが、どうしても入れてくれないらしい。
「書き留とめておいたんだよ」ネビルが泣きそうな声で訴うったえていた。「でも、それをどっかに落としちゃったに違いないんだ!」
「下へ手たな作り話だ!」カドガン卿が喚わめいた。それからハリーとロンに気づいた。
「今こん晩ばんは。お若い騎兵ヨーマンのお二人! この不ふ埒らち者ものに足あし枷かせを嵌はめよ。内なる部屋に押し入ろうと計はかりし者なり!」
「いい加減かげんにしてよ」ロンが言った。ハリーとロンは、ネビルのそばまで来ていた。
「僕、合あい言こと葉ばをなくしちゃったの!」ネビルが情けなさそうに言った。
「今週どんな合言葉を使うのか、この人に教えてもらってみんな書いておいたの。だって、どんどん合言葉を変えるんだもの。なのに、メモをどうしたのか、わからなくなっちゃった!」
「オヅボディキンズ」
ハリーがカドガン卿きょうに向かってそう言うと、残ざん念ねん無む念ねんという顔でカドガン卿の絵はしぶしぶ前に倒れ、三人を談だん話わ室しつに入れた。みんながいっせいにこちらを向き、急に興こう奮ふんしたざわめきが起こった。次の瞬しゅん間かん、ハリーは、ファイアボルトに歓かん声せいをあげる寮りょう生せいに取り囲まれてしまった。
「ハリー、どこで手に入れたんだい?」
「僕にも乗せてくれる?」
「もう乗ってみた、ハリー?」
「レイブンクローに勝ち目はなくなったね。みんなクリーンスイープ7号に乗ってるんだもの!」
「ハリー、持つだけだから、いい?」
それから十分ほど、ファイアボルトは手から手へと渡わたされ、あらゆる角度から誉ほめそやされた。ようやくみんなが離はなれた時、ハリーとロンはハーマイオニーの姿をしっかりとらえた。たった一人、二人のそばに駆かけよらなかったハーマイオニーは、かじりつくようにして勉強を続け、二人と目を合わさないようにしていた。ハリーとロンがテーブルに近づくと、ハーマイオニーがやっと目を上げた。
“好......干什么都行......”哈利说,一个月以来,他的心情从来没有这样轻松。“你知道吗—— 我们应该和赫敏讲和。她只是想帮忙罢了......”
“好的。对了,”罗恩说,“她现在在公共休息室—— 在工作,为了换换口味。”
他们回到通往格兰芬多楼的走廊,看见纳成隆巴顿正在央求卡多根爵士,卡多根似乎不让他进去。
“我写下来了,”纳威含着眼泪说,“但是我一定是把那张纸丢在什么地方了!”
“说得跟真的似的!”卡多根爵士大吼,然后,他看到了哈利和罗恩,“晚安,优秀的年轻侍者!把这个傻瓜用铁链子锁起来,他打算强行进入里面的房间呢!”
“我忘记了口令!”纳威凄惨地告诉他们,“我让他告诉我本周要用什么口令,因为他一直更换口令,现在那些口令把我弄糊涂了!”
“奇身怪皮。”哈利对卡多根爵士说,爵士看上去极其失望,不情愿地放他们进了公共休息室。突然传来一阵兴奋的喃喃声,大家都回过头来,然后哈利便被争着要看火弩箭的人包围起来了。
“你从哪里得到的,哈利?”
“让我骑一下好吗?”
“你骑过没有,哈利?”
“拉文克劳输定了,他们用的都是横扫七星!”
“我就拿一下行吗,哈利?”
大家传看着火弩箭,并且从每一个角度欣赏它。这样大约十分钟以后,人群就散开了。哈利和罗恩能够看清赫敏了,她是惟一没有向他们冲过来的人。她俯身向着作业,小心地避开他们两人的目光。哈利和罗恩走近她的桌子,最后她总算抬起头来了。