ネビルをかわいそうに思っていたので、ハリーは自分にも手紙が来ていることに気づかなかった。ヘドウィグがハリーの手首を鋭するどく噛かんで注意を促うながした。
「アイタッ! あ、ヘドウィグ、ありがとう」
封筒を破る間、ヘドウィグがネビルのコーンフレークを勝手についばみはじめた。メモが入っていた。
ハリー、ロン、元気か?
今日六時ごろ、茶でも飲みに来んか? 俺おれが城まで迎えにいく。
玄関ホールで待つんだぞ。二人だけで出ちゃなんねえ。
そんじゃな。
ハグリッド
「きっとブラックのことが聞きたいんだ!」ロンが言った。
そこで、六時に、ハリーとロンはグリフィンドール塔とうを出て、警備けいびのトロールの脇わきを駆かけ抜け、玄げん関かんホールに向かった。
ハグリッドはもうそこで待っていた。
「まかしといてよ、ハグリッド」ロンが言った。「土曜日の夜のことを聞きたいんだろ? ネ?」
「そいつはもう全部聞いちょる」ハグリッドは玄関の扉とびらを開け、二人を外に連れ出しながら言った。
「そう」ロンはちょっとがっかりしたようだった。
ハグリッドの小屋に入ったとたん目についたのは、バックビークだった。ハグリッドのベッドで、パッチワーク・キルトのベッドカバーの上に寝ねそべり、巨大な翼つばさをぴっちりたたんで、大皿に盛もった死んだイタチのご馳走ちそうに舌した鼓つづみを打っていた。あまり見たくないので目を逸そらしたハリーは、ハグリッドの箪笥たんすの扉の前にぶら下がっている洋服を見つけた。毛のもこもことした巨大な茶の背広せびろと、真っ黄色とだいだい色のひどくやぼったいネクタイだ。
「ハグリッド、これ、いつ着るの?」ハリーが聞いた。
「バックビークが『危険きけん生せい物ぶつ処理しょり委い員いん会かい』の裁さい判ばんにかけられる」ハグリッドが答えた。
「金曜日だ。俺おれと二人でロンドンに行く。『夜の騎士ナイトバス』にベッドをふたっつ予約した……」
亲爱的哈利和罗恩:
今晚六点左右和我一起喝茶好吗?我会到城堡来接你们,在大厅等我,你们是不可以自己出城堡的。--海格
“他很可能想听有关布莱克的所有事情呢!”罗恩说。
那天晚上六点,哈利和罗恩离开格兰芬多院的塔楼,跑着通过了那些保安侏儒,直奔前厅。海格已经在那里等他们了。
“好呀,海格!’'罗恩说,“我想你是想听听星期六夜里的事,对不对?”
“哦。”罗恩说,有一点垂头丧气。他们走进海格的小屋之后,首先看见的东西是巴克比克,它躺在海格的补丁床单上,巨大的双翼紧紧地折在身体两旁,正在享受一盘死雪貂。哈利有意不去看这令人不快的景象,他看到海格的衣柜门上挂着一套大得不得了的毛茸茸的棕色西服和一条黄色与橘黄色相间的难看得可怕的领带。
“这些东西是干吗用的,海格?”哈利问道。
“巴克比克对处置危险生物委员会的案子,”海格说,“本星期五。我和它要一起到伦敦去。我已经订了骑士公共汽车上的两个铺位..”