「透とう明めいマント」にすっぽり隠かくれたままで、ハリーは燦さん々さんと陽ひの当たるハニーデュークスの店の前にたどり着き、ロンの背中をちょんと突ついた。
「僕だよ」ハリーが囁ささやいた。
「遅おそかったな。どうしたんだい?」ロンが囁き返した。
「スネイプがうろうろしてたんだ……」
二人は中心街がいのハイストリート通りを歩いた。
「どこにいるんだい?」ロンはほとんど唇くちびるを動かさず話しかけて、何度も確かめた。
「そこにいるのかい? なんだか変な気分だ……」
郵便局にやってきた。ハリーがゆっくり眺ながめられるよう、ロンは、エジプトにいる兄のビルに送るふくろう便の値段ねだんを確かめているようなふりをした。少なくとも三百羽くらいのふくろうが止まり木からハリーのほうを見下ろして、ホーホーと柔らかな鳴き声をあげていた。大型の灰色ふくろうもいれば、ハリーの手のひらに収まりそうな小型のコノハズク(近きん距きょ離り専せん用よう便びん)もいた。
次にゾンコの店に行くと、生徒たちでごった返していた。誰かの足を踏ふんづけて大おお騒そう動どうを引き起こさないよう、ハリーは細さい心しんの注意を払わなければならなかった。悪戯いたずらの仕し掛かけや道具が並び、フレッドやジョージの極きわめつきの夢でさえ叶かなえられそうだった。ハリーはロンにひそひそ声で自分の買いたい物を伝え、透とう明めいマントの下からこっそり金貨きんかを渡わたした。ゾンコの店を出た時は、二人とも入った時よりだいぶ財布さいふが軽くなり、代わりにポケットが、クソ爆ばく弾だん、しゃっくり飴あめ、カエル卵たまご石せっ鹸けん、それに一人一個ずつ買った鼻食はなくいつきティーカップなどで膨ふくれ上がっていた。
よい天気で風はそよぎ、二人とも建物の中にばかりいたくなかったので、パブ「三本の箒ほうき」の前を通り、坂道を登り、英国一の呪のろわれた館やかた「叫さけびの屋敷やしき」を見にいった。屋敷は村はずれの小高いところに建っていて、窓には板が打ちつけられ、庭は草ぼうぼうで湿っぽく、昼ひる日ひ中なかでも薄うす気き味み悪かった。
哈利完全藏在隐形衣下面,来到蜂蜜公爵店外的阳光之下,碰了碰罗恩的背。