ブラックの二度目の侵しん入にゅう事件以来、生徒は厳きびしい安全対たい策さくを守らなければならず、ハリーもロンもハーマイオニーも、日が暮れてからハグリッドを訪たずねるのは不可能だった。話ができるのは「魔法まほう生せい物ぶつ飼育しいく学」の授じゅ業ぎょう中しかなかった。
ハグリッドは判はん決けつを受けたショックで放ほう心しん状じょう態たいだった。
「みんな俺おれが悪いんだ。舌がもつれっちまって。みんな黒いローブを着き込こんで座ってて、そんでもって俺はメモをぼろぼろ落としっちまって、ハーマイオニー、おまえさんがせっかく探してくれたいろんなもんの日付ひづけは忘れっちまうし。そんで、そのあとルシウス・マルフォイが立ち上がって、やつの言い分をしゃべって、そんで、委い員いん会かいはあいつに『やれ』と言われたとおりにやったんだ……」
「まだ控訴こうそがある!」ロンが熱を込めて言った。「まだ諦あきらめないで。僕ぼくたち、準じゅん備びしてるんだから!」
四人はクラスの他の生徒たちと一いっ緒しょに、城に向かって歩いているところだった。前のほうに、クラッブとゴイルを引き連れたマルフォイの姿が見えた。ちらちらと後ろを振り返っては、小バカにしたように笑っている。
「ロン、そいつぁだめだ」
城の階段までたどり着いた時、ハグリッドが悲しそうに言った。
「あの委員会は、ルシウス・マルフォイの言うなりだ。俺はただ、ビーキーに残された時間を思いっきり幸せなもんにしてやるんだ。俺は、そうしてやらにゃ……」
ハグリッドは踵きびすを返し、ハンカチに顔を埋うずめて、急いで小屋に戻もどっていった。
「見ろよ、あの泣き虫!」
マルフォイ、クラッブ、ゴイルが城の扉とびらのすぐ裏うら側がわで聞き耳を立てていたのだ。
「あんなに情けないものを見たことがあるかい」マルフォイが言った。「しかも、あいつが僕たちの先生だって!」
ハリーもロンもカリカリに怒って、マルフォイに向かって手を上げた。が、ハーマイオニーのほうが速かった――。
バシッ!
ハーマイオニーが、あらんかぎりの力を込めてマルフォイの横っ面つらを張はった。マルフォイがよろめいた。ハリーも、ロンも、クラッブもゴイルも、びっくり仰ぎょう天てんしてその場に棒立ぼうだちになった。ハーマイオニーがもう一度手を上げた。
「ハグリッドのことを情けないだなんて、よくもそんなことを。この汚けがらわしい――この悪あく党とう――」
「ハーマイオニー!」
ロンがおろおろしながら、ハーマイオニーが大上段に振りかぶった手を押さえようとした。
「放はなして! ロン!」
ハーマイオニーが杖つえを取り出した。マルフォイは後ずさりし、クラッブとゴイルはまったくお手上げ状じょう態たいで、マルフォイの命令を仰あおいだ。
「行こう」
マルフォイがそうつぶやくと、三人はたちまち地ち下か牢ろうに続く階段を下り、姿を消した。
“都是我的错。张口结舌不会说话。他们都穿着黑袍子坐在那里,我一直丢笔记,又把你帮我查到的所有那些日期全忘记了,赫敏。后来卢修斯马尔福站起来说了话,委员会就完完全全照他的要求做了..”
他们和班上同学一起走回城堡。他们看到了马尔福。他和克拉布、高尔走在一起,不断回头看,还嘲弄地大笑。
“没有用的,罗恩。”海格悲伤地说,这时他们已经走到城堡外的台阶旁了。“那个委员会装在卢修斯马尔福的口袋里呢。我现在只能保证让比克死前过上它有生以来最快乐的日子。我欠它的啊..”海格转身匆忙赶回他的小屋,脸埋在手帕里。
“看他那副哭哭啼啼的样子!” 马尔福、克拉布和高尔一直就站在城堡大门内侧,听着。
“你们看到过这样可怜的东西了吗?”马尔福说,“他还算是我们的老师呢!”
哈利和罗愚两人都对马尔福做出愤怒的动作,但是赫敏比他们都快—— 啪!她用尽全力打了马尔福一个耳光。马尔福踉跄了两步。哈利、罗恩、克拉布和高尔都目瞪口呆了。这时。赫敏又扬起了手。
“赫敏!”罗恩软弱地说,试图抓住她的手。
“放开我,罗恩!”赫敏抽出魔杖。
马尔福后退。克拉布和高尔看着马尔福,等候他的指令。这两人彻底地手足无措了。
“撤。”马尔福咕哝道,这三个人马上就消失在通往城堡主楼的通道里了。