「えっ?――あなたと暮らすの?」
思わずハリーは、天井から突き出している岩にいやというほど頭をぶっつけた。
「ダーズリー一家と別れるの?」
「むろん、君はそんなことは望まないだろうと思ったが」
シリウスが慌あわてて言った。
「よくわかるよ。ただ、もしかしたらわたしと、と思ってね……」
「とんでもない!」
ハリーの声は、シリウスに負けず劣らずかすれていた。
「もちろん、ダーズリーのところなんか出たいです! 住む家はありますか? 僕ぼく、いつ引越ひっこせますか?」
シリウスがくるりと振り返ってハリーを見た。スネイプの頭が天てん井じょうをゴリゴリこすっていたが、シリウスは気にも留とめない様子だ。
「そうしたいのかい? 本気で?」
「ええ、本気です!」ハリーが答えた。
シリウスのげっそりした顔が、急に笑顔になった。ハリーが初めて見る、シリウスの本当の笑顔だった。その笑顔がもたらした変化は驚きょう異い的てきだった。骸がい骨こつのようなお面の後ろに十歳さい若返った顔が輝かがやいて見えるようだった。ほんの一いっ瞬しゅん、シリウスはハリーの両親の結婚式で快かい活かつに笑っていたあの人だ、とわかる顔になった。
トンネルの出口に着くまで、二人はもう何も話さなかった。クルックシャンクスが最初に飛び出した。木の幹みきのあのコブを押してくれたらしい。
ルーピン、ペティグリュー、ロンのひと組が這はい上がっていったが、獰どう猛もうな枝の音は聞こえてこなかった。
シリウスはまずスネイプを穴の外に送り出し、それから一歩下がって、ハリーとハーマイオニーを先に通した。ついに全員が外に出た。
“什么—— 和你一起生活吗?”他说,不知不觉脑袋撞到地道顶部的一块突出来的石头上。“离开德思礼家吗?”
“当然,我想你不会愿意的,”布莱克迅速地说,“我理解,我只是想我愿..”
“你疯了吗?”哈利说,声音一下子嘶哑了,和布莱克的一样。“我当然想要离开德思礼家!你有了房子吗?我什么时候能搬进去?”
布莱克转过身来看者他;斯内普的脑袋正擦着地道顶部,不过布莱克似乎并不在意。
“你愿意?”他同。“你是当真的?”
“是,我是当真的!”哈利说。
布莱克瘦削的脸第一次露出了真正的笑容,哈利以前从没见他这样笑过。笑容所产生的不同效果是惊人的,好像有一个比他年轻十岁的人透过那张饥饿面具对他面露喜色;有一会儿,人们又可以在他脸上认出哈利双亲结婚时大笑的那个人了。
走到地道尽头以前,他们没再说过话。克鲁克山第一个往上冲;它显然把爪子压在了那棵树的节疤上了,因为卢平、小矮星彼得和罗恩向上爬时没有听到任何树枝发狂摇动的声音。
布莱克照顾着斯内普穿过那个洞,然后让在旁边,让哈利和赫敏通过。最后。他们大家都出来了。