ハリーはダンブルドアの深しん刻こくな顔を見上げ、足下の地面がガラガラと急きゅう激げきに崩くずれていくような気がした。ダンブルドアなら何でも解決できる、そういう思いに慣なれきっていた。ダンブルドアが何にもないところから、驚くべき解かい決けつ策さくを引き出してくれると期待していた。それが、違う……最後の望みが消えた。
「必要なのは」ダンブルドアがゆっくりと言った。そして、明るい青い目がハリーからハーマイオニーへと移った。
「時間じゃ」
「でも――」
ハーマイオニーは何か言いかけた。そして、ハッと目を丸くした。
「あっ!」
「さあ、よく聞くのじゃ」ダンブルドアはごく低い声で、しかも、はっきりと言った。
「シリウスは、八階のフリットウィック先生の事じ務む所しょに閉じ込こめられておる。西にし塔とうの右から十三番目の窓じゃ。首尾しゅびよく運べば、君たちは、今夜、一ひとつといわずもっと、罪なきものの命を救うことができるじゃろう。ただし、二人とも、忘れるでないぞ。見られてはならん。ミス・グレンジャー、規則きそくは知っておろうな――どんな危険きけんを冒おかすのか、君は知っておろう……誰にも――見られては――ならんぞ」
ハリーには何がなんだかわからなかった。ダンブルドアは踵きびすを返し、ドアのところまで行って振り返った。
「君たちを閉じ込めておこう」ダンブルドアは腕うで時ど計けいを見た。
「いまは――真夜中五分前じゃ。ミス・グレンジャー、三回引っくり返せばよいじゃろう。幸運を祈いのる」
「幸運を祈る?」
ダンブルドアがドアを閉めたあとで、ハリーは繰くり返した。
「三回引っくり返す? いったい、何のことだい? 僕ぼくたちに、何をしろって言うんだい?」
“但是..”赫敏开始说。然后她的眼睛睁得滚圆。“哦!”
“我把你们锁在这里。现在是—— ”他看了看表,“差五分午夜十二点。格兰杰小姐,转三次就行了。祝你们好运。”
“好运?”哈利重复遭,这时邓布利多身后的门关上了。“转三次?他在说什么呀?我们应该干吗?”