ハグリッドはそう囁ささやきながらも、一歩下がった。それから急いで戸を閉めた。
「こんな変てこなこと、僕ぼくたちいままでやったことないよ!」ハリーが夢中で言った。
「もうちょっと行きましょう」ハーマイオニーが囁いた。
「もっとバックビークに近づかないと!」
二人は木々の間をこっそり進み、かぼちゃ畑の柵さくにつながれて、落ち着かない様子のヒッポグリフが見えるところまでやってきた。
「やる?」ハリーが囁いた。
「ダメ!」とハーマイオニー。
「いまバックビークを連れ出したら、委い員いん会かいの人たちはハグリッドが逃がしたと思うわ! 外につながれているところを、あの人たちが見るまでは待たなくちゃ!」
「それじゃ、やる時間が六十秒くらいしかないよ」
不可能なことをやっている、とハリーは思いはじめた。
その時、陶器とうきの割れる音が、ハグリッドの小屋から聞こえてきた。
「ハグリッドがミルク入れを壊こわしたのよ」ハーマイオニーが囁いた。
「もうすぐ、私がスキャバーズを見つけるわ――」
たしかに、それから数分して、二人はハーマイオニーが驚いて叫さけぶ声を聞いた。
「ハーマイオニー」ハリーは突とつ然ぜん思いついた。
「もし、僕たちが――中に飛び込んで、ぺティグリューを取とっ捕つかまえたらどうだろう――」
「ダメよ!」ハーマイオニーは震ふるえ上がって囁いた。
「わからないの? 私たち、もっとも大切な魔法界の規則きそくを一つ破っているところなのよ! 時間を変えるなんて、誰もやってはいけないことなの。だーれも! ダンブルドアの言葉を聞いたわね。もし誰かに見られたら――」
「僕たち自身と、ハグリッドに見られるだけじゃないか!」
「ハリー、あなた、ハグリッドの小屋に自分自身が飛び込こんでくるのを見たら、どうすると思う?」
「僕――たぶん気が狂ったのかなと思う。でなければ、何か闇やみの魔ま術じゅつがかかってると思う――」
「そのとおりよ! 事情が理解できないでしょうし、自分自身を襲おそうこともありうるわ! わからないの? マクゴナガル先生が教えてくださったの。魔法使いが時間にちょっかいを出したとき、どんなに恐ろしいことが起こったか……。何人もの魔法使いが、ミスを犯おかして、過去や未来の自分自身を殺してしまったのよ!」
「わかったよ! ちょっと思いついただけ。僕、ただ考えて――」
しかし、ハーマイオニーはハリーを小こ突づいて、城のほうを指差ゆびさした。ハリーは首を少し動かして、遠くの正面玄げん関かんをよく見ようとした。ダンブルドア、ファッジ、年老いた委員会のメンバー、それに死刑しけい執しっ行こう人にんのマクネアが石段を下りてくる。
“这是我们所做过的最古怪的事。”哈利热烈地说。
“让我们稍稍挪一下地方,”赫敏低声说,“我们必须更靠近巴克比克些!”他们在树木之间爬行,直到他们看见那头紧张不安的鹰头马身有翼兽为止,它被拴在海格南瓜地的篱笆上。
“现在?”哈利低声说。
“不!”赫敏说,“如果我们现在就偷走它,委员会的那些人就会认为是海格放了它!我们必须等到他们看见它是拴在外面以后!”
“那是海格打破牛奶罐了,”赫敏低声说,“我马上就要发现斑斑了..”
果然,几分钟以后,他们听到了赫敏惊讶的尖叫。
“赫敏,”哈利忽然说,“要是我们—— 我们就跑进去,抓住小矮星彼得..”
“不!”赫敏吓坏了,低声说,“你不懂吗?我们在破坏魔法界最重要的法则之一!没有人应该改变时间,没有人!你听到邓布利多说了,要是我们被人看见—— ”
“我们只会被我们自己和海格看见!”
“哈利,如果你看见自己冲进海格的房子,你想你会有什么反应呢?”赫敏说。
“我会—— 我会以为自己发疯了,”哈利说,“要不然我会以为看见了什么邪法。”