「ダンブルドア先生――昨日きのう、『占うらない学』の試験しけんを受けていた時に、トレローニー先生がとっても――とっても変になったんです」
「ほう?」ダンブルドアが言った。「アー――いつもよりもっと変にということかな?」
「はい……声が太くなって、目が白目になって、こう言ったんです……今夜、真ま夜よ中なかになる前、その召めし使つかいは自由の身となり、ご主しゅ人じん様さまのもとに馳はせ参さんずるであろう……こうも言いました。闇やみの帝てい王おうは、召使いの手を借り、再び立ち上がるであろう」
ハリーはダンブルドアをじっと見上げた。
「それから先生はまた、普通というか、元に戻もどったんです。しかも自分が言ったことを何も覚えてなくて。あれは――あれは先生が本当の予言をしたんでしょうか?」
ダンブルドアは少し感心したような顔をした。
「これは、ハリー、トレローニー先生はもしかしたら、もしかしたのかも知れんのう」
ダンブルドアは考え深げに言った。
「こんなことが起ころうとはのう。これでトレローニー先生の本当の予言は全部で二つになった。給きゅう料りょうを上げてやるべきかの……」
「でも――」ハリーは呆気あっけにとられてダンブルドアを見た。どうしてダンブルドアはこんなに平へい静せいでいられるんだろう?
「でも――シリウスとルーピン先生がペティグリューを殺そうとしたのに、僕ぼくが止めたんです! もし、ヴォルデモートが戻ってくるとしたら、僕の責任です!」
「いや、そうではない」ダンブルドアが静かに言った。
「『逆転時計タイムターナー』の経けい験けんで、ハリー、君は何かを学ばなかったかね? 我われ々われの行動の因果いんがというものは、常に複ふく雑ざつで、多様たようなものじゃ。だから、未来を予測するというのは、まさに非常に難むずかしいことなのじゃよ……。トレローニー先生は――おお、先生に幸さいわいあれかし――その生き証しょう人にんじゃ。君は実に気高いことをしたのじゃ。ペティグリューの命を救うという」
「でも、それがヴォルデモートの復ふっ活かつにつながるとしたら!――」
「ペティグリューは君に命を救われ、恩おんを受けた。君は、ヴォルデモートの下もとに、君に借りのある者を腹ふく心しんとして送り込んだのじゃ。魔法使いが魔法使いの命を救うとき、二人の間にある種の絆きずなが生まれる……。ヴォルデモートが果たして、ハリー・ポッターに借りのある者を、自分の召使いとして望むかどうか疑わしい。わしの考えはそうはずれてはおらんじゃろ」
“是啊..她声音变得深沉起来,眼睛不停地转动,她说..她说伏地魔的仆人要在午夜以前重新回到他身边..她说那仆人会帮助他主子重新获得权力。”哈利瞪眼看着邓布利多。“然后她好像又回到正常状态,她不记得刚才说过的任何东西。她是不是..是不是在作真正的预言呢?”
邓布利多似乎稍稍有点儿惊讶。
“你知道,哈利,我认为也许是,”他深思着说,“谁会想到这件事呢?这把她真正预言的能力提高到二级水平了。我应该给她加工资..”
“但是,我阻止了小天狼星和卢平教授,不让他们杀了小矮星彼得!如果伏地魔重新获得权力,那岂不是我的过失吗?”