「ねえ、ハリー、元気を出して!」ハーマイオニーもさびしそうだった。
「僕、大だい丈じょう夫ぶだよ」ハリーが急いで答えた。「休きゅう暇かのことを考えてただけさ」
「ウン、僕もそのことを考えてた」ロンが言った。「ハリー、絶ぜっ対たいに僕たちのところに来て、泊とまってよ。僕、パパとママに話して準じゅん備びして、それから話フェリ電トンする。話電の使い方がもうわかったから――」
「ロン、電テレフ話ォンよ」ハーマイオニーが言った。
「まったく、あなたこそ来年『マグル学』を取るべきだわ……」
ロンは知らんぷりだった。
「今年の夏はクィディッチのワールド・カップだぜ! どうだい、ハリー? 泊とまりにおいでよ。一いっ緒しょに見にいこう! パパ、たいてい役所から切符が手に入るんだ」
この提てい案あんは、効果てきめんで、ハリーは大いに元気づいた。
「ウン……ダーズリー家けじゃ、喜んで僕を追い出すよ。……とくにマージおばさんのことがあったあとだし……」
ずいぶん気持が明るくなり、ハリーはロン、ハーマイオニーと何回か「爆ばく発はつスナップ」に興きょうじた。やがて、いつもの魔女がワゴンを引いてきたので、ハリーは盛もり沢だく山さんのランチを買い込こんだ。ただし、いっさいチョコレート抜きだった。
午後も遅おそい時間になって、ハリーにとって本当に幸せな出で来き事ごとが起こった……。
「ハリー」ハリーの肩越かたごしに何かを見つめながら、ハーマイオニーが突とつ然ぜん言った。
「そっちの窓の外にいるもの、何かしら?」
ハリーは振り向いて窓の外を見た。何か小さくて灰色のものが窓ガラスの向こうでピョコピョコ見え隠かくれしている。立ち上がってよく見ると、それはちっちゃなふくろうだった。小さい体には大きすぎる手紙を運んでいる。本当にチビのふくろうで、走る汽車の気流に煽あおられ、あっちへふらふら、こっちへふらふら、でんぐり返ってばかりいる。ハリーは急いで窓を開け、腕うでを伸ばしてそれをつかまえた。ふわふわのスニッチのような感かん触しょくだった。そーっと中に入れてやった。ふくろうはハリーの席に手紙を落とすと、コンパートメントの中をブンブン飛び回りはじめた。任務にんむを果たして、誇ほこらしく、うれしくてたまらない様子だ。ヘドウィグは気に入らない様子で、嘴くちばしをカチカチ鳴らし、威厳いげんを示した。クルックシャンクスは椅い子すに座り直し、大きな黄色い目でふくろうを追っていた。それに気づいたロンが、ふくろうをさっとつかんで、危険きけんな目線から遠ざけた。
ハリーは手紙を取り上げた。ハリー宛あてだった。乱暴に封ふうを破り、手紙を読んだハリーが、叫さけんだ。「シリウスからだ!」
「えーっ!」ロンもハーマイオニーも興こう奮ふんした。「読んで!」
“对,我也一直在想呢,”罗恩说,“哈利,你一定要来和我们住在一起。我会和爸妈说好的,然后我打掉话给你。现在我知道怎样打掉话了..”
“是电话,罗恩,”赫敏说,“说真的,你明年应该选麻瓜研究..”
“今年夏天有魁地奇世界杯!怎么样,哈利?来我家住下,我们一起去看比赛!爸总能从单位里拿到票的。”
这个建议让哈利高兴起来。
“对..我打赌德思礼家会乐意让我走的..特别是在我对玛姬姑妈做了那样的事以后..”
“哈利,”赫敏忽然向后看着说,“你窗子外面是什么东西啊?”
“什么?”罗恩和赫敏兴奋地说,“大声读!”