ハリー、元気かね?
君がおじさんやおばさんのところに着く前にこの手紙が届きますよう。おじさんたちがふくろう便びんに慣れているかどうかわからないしね。
バックビークもわたしも無事隠かくれている。この手紙が別の人の手に渡わたることも考え、どこにいるかは教えないでおこう。このふくろうが信しん頼らいできるかどうか、少し心配なところがあるが、しかし、これ以上のが見つからなかったし、このふくろうは熱心にこの仕事をやりたがったのでね。
吸魂鬼ディメンターがまだわたしを探していることと思うが、ここにいれば、わたしを見つけることはとうてい望めまい。もうすぐ何人かのマグルにわたしの姿を目もく撃げきさせるつもりだ。ホグワーツから遠く離はなれたところでね。そうすれば城の警備けいびは解とかれるだろう。
短い間しか君と会っていないので、ついぞ話す機会きかいがなかったことがある。ファイアボルトを贈おくったのはわたしだ――。
「ほら!」ハーマイオニーが勝かち誇ほこったように言った。「ね! ブラックからだって言ったとおりでしょ!」
「ああ、だけど、呪のろいなんかかけてなかったじゃないか。え?」ロンが切り返した。
「アイタッ!」
チビのふくろうは、ロンの手の中でうれしそうにホーホー鳴いていたが、指を一本かじったのだ。自分では愛情を込こめたつもりらしい。
クルックシャンクスがわたしに代わって、注文をふくろう事じ務む所しょに届けてくれた。君の名前で注文したが、金貨きんかはグリンゴッツ銀行の711番金庫――わたしのものだが――そこから引き出すよう業者に指示した。君の名な付づけ親おやから、十三回分の誕たん生じょう日びをまとめてのプレゼントだと思ってほしい。
去年、君がおじさんの家を出たあの夜に、君を怖こわがらせてしまったことも許してくれたまえ。北に向かう旅を始める前に、ひと目君を見ておきたいと思っただけなのだ。しかし、わたしの姿は君を驚かせてしまったことだろう。
来年の君のホグワーツでの生活がより楽しくなるよう、あるものを同どう封ふうした。
わたしが必要になったら、手紙をくれたまえ。君のふくろうがわたしを見つけるだろう。また近いうちに手紙を書くよ。
シリウス
ハリーは封ふう筒とうの中をよく探した。もう一枚羊よう皮ひ紙しが入っている。急いで読み終えたハリーは、まるでバタービールを一本、一いっ気き飲のみしたかのように急に温かく満ち足りた気分になった。
わたくし、シリウス・ブラックは、ハリー・ポッターの名な付づけ親おやとして、ここに週末のホグズミード行いきの許可きょかを、与えるものである。
「ダンブルドアだったら、これで十分だ!」
ハリーは幸せそうに言った。そして、もう一度シリウスの手紙を見た。
「ちょっと待って。追つい伸しんがある……」
よかったら、君の友人のロンがこのふくろうを飼かってくれたまえ。ネズミがいなくなったのはわたしのせいだし。
ロンは目を丸くした。チビふくろうはまだ興こう奮ふんしてホーホー鳴いている。
我希望这封信在你到你姨妈姨父家以前就能收到。我不知道他们对猫头鹰送信是否习惯。我和巴克比克都躲起来了。我不告诉你躲在哪里,以防这封信错递到别人手中。我对于猫头鹰的可靠性有一点儿怀疑,但它是我所能找到的最好的邮差.而且它的确像是急于干这份差事。
“对,但是他没有在上面做手脚呀,是不是?”罗恩说,“哎哟!”
那只小猫头鹰现在在他手上快乐地啼叫着,已经在他的一个手指上啄了一口,似乎认为这是一种爱抚的方式。克鲁克山为我到邮局去订购了这只猫头鹰。我用了你的名字,但是告诉他们到古灵阁第711号我自己的金库去取钱。请把它看做你教父送给你的十三岁生日礼物。
小天狼星
哈利在信封里急切地找着。信封里还有一张羊皮纸。他迅速地看了一遍,突然觉得浑身温暖,心中满足,好像一口气喝下了一瓶热的黄油啤酒。
我,小天狼星布莱克,哈利波特的教父,特此同意他周末去霍格莫德村。
“对邓布利多来说,这就够好的了!”哈利快乐地说。他又去看小天狼星的信。“等一等,还有附言呢..”
罗恩的眼睛睁大了。那只小猫头鹰仍旧在兴奋地啼叫。