ハーマイオニーはほとんど手をつけていない自分の皿を見下ろし、やおらナイフとフォークを置き、皿を遠くに押しやった。
「ねえ、アーミーニー」ロンは口が一杯のまま話しかけたとたん、うっかりヨークシャー・プディングをハリーにひっかけてしまった。
「ウォッと――ごめん、アリー――」ロンは口の中の物を飲み込んだ。
「君が絶食したって、しもべ妖よう精せいが病欠を取れるわけじゃないよ!」
「奴ど隷れい労ろう働どうよ」ハーマイオニーは鼻からフーッと息を吐はいた。
「このご馳ち走そうを作ったのが、それなんだわ。奴隷労働!」
ハーマイオニーはそれ以上一口も食べようとしなかった。
雨は相変わらず降ふり続き、暗い高窓を激はげしく打った。雷らい鳴めいがまたバリバリッと窓を震ふるわせ、嵐を映した天井に走った電光が金の皿を光らせたそのとき、一通り終わった食事の残り物が皿から消え、さっとデザートに変わった。
「ハーマイオニー、糖とう蜜みつパイだ!」ロンがわざとパイの匂においをハーマイオニーのほうに漂ただよわせた。「ごらんよ! 蒸むしプディングだ! チョコレート・ケーキだ!」
ハーマイオニーがマクゴナガル先生そっくりの目つきでロンを見たので、ロンもついに諦あきらめた。
デザートもきれいさっぱり平らげられ、最後のパイ屑くずが消えてなくなり、皿がピカピカにきれいになると、アルバス・ダンブルドア校長が再び立ち上がった。大おお広ひろ間まを満たしていたガヤガヤというおしゃべりが、ほとんどいっせいにピタリとやみ、聞こえるのは風の唸うなりと叩たたきつける雨の音だけになった。
赫敏低头望着自己盘子里的几乎没有动过的食物,然后把刀叉放在盘子上,把盘子推开了。
“哦,饶了我吧。”罗恩说,不小心把一些约克郡布丁的碎屑喷到了哈利身上。“哎哟——对不起,哈利——”他使劲咽了一口,“你把自己饿死,也不会为他们争取到病假!”
“奴隶劳动,”赫敏说,呼吸变得非常粗重,“这顿饭就是这么来的。奴隶劳动。”
她一口也不肯再吃了。
大雨仍然密集地敲打着高高的、黑乎乎的窗户。又一阵雷声炸响,震得玻璃窗咔咔作响,阴霾的天花板划过一道闪电,照亮了金色的盘子,盘子里剩余的第一道食品消失了,眨眼间又装满了甜点心。
“糖浆馅饼,赫敏!”罗恩说道,故意把香喷喷的馅饼送到赫敏面前,“葡萄干布丁,你看!还有巧克力蛋糕!”
赫敏瞪了他一眼,那目光一下子使他想起了麦格教授,罗恩顿时就收敛了。
最后,甜点心也被扫荡一空,盘子里最后剩下的碎屑消失了,盘子又变得干干净净,闪闪发亮,这时,阿不思·邓不利多再一次站起身来。大厅里嗡嗡的说话声顿时停止了,只能听见狂风和大雨的敲打声。