「じゃ、今日は何して遊ぼうか?」
朝食が終わって、大広間を出るとき、ロンがハリーとハーマイオニーに聞いた。
「まだハグリッドのところに行ってないね」ハリーが言った。
「オッケー。スクリュートに僕たちの指を二、三本寄付しろって言わないんなら、行こう」
ロンが言った。
ハーマイオニーの顔が、興こう奮ふんでパッと輝かがやいた。
「いま気づいたけど――私、まだハグリッドにS・P・E・Wに入会するように頼んでなかったわ!」ハーマイオニーの声が弾はずんだ。「待っててくれる? ちょっと上まで行って、バッジを取ってくるから」
「あいつ、いったい、どうなってるんだ?」ハーマイオニーが大だい理り石せきの階段を駆かけ上がっていくのを、ロンは呆あきれ顔で見送った。
「おい、ロン」ハリーが突然声をかけた。「君のオトモダチ……」
ボーバトン生が、校庭から正面の扉とびらを通ってホールに入ってくるところだった。その中に、あのヴィーラ美少女がいた。「炎ほのおのゴブレット」を取り巻いていた生徒たちが、一いっ行こうを食い入るように見つめながら、道を空あけた。
マダム・マクシームが生徒のあとからホールに入り、みんなを一列に並ばせた。ボーバトン生は一人ずつ「年ねん齢れい線せん」を跨またぎ、青白い炎の中に羊よう皮ひ紙しのメモを投じた。名前が入るごとに、炎は一瞬いっしゅん赤くなり、火花を散らした。
「選ばれなかった生徒はどうなると思う?」ヴィーラ美少女が羊皮紙を「炎のゴブレット」に投じたとき、ロンがハリーに囁ささやいた。「学校に帰っちゃうと思う? それとも残って試合を見るのかな?」
「わかんない。残るんじゃないかな……マダム・マクシームは残って審しん査さするだろ?」
ボーバトン生が全員名前を入れ終えると、マダム・マクシームは再び生徒をホールから連れ出し、校庭へと戻っていった。
「あの人たちは、どこに泊まってるのかな?」あとを追って扉とびらのほうへ行き、一行をじっと見送りながら、ロンが言った。