「最初の課題は、君たちの勇気を試すものだ」クラウチ氏は、ハリー、セドリック、フラー、クラムに向かって話した。「ここでは、どういう内容なのかは教えないことにする。未知のものに遭そう遇ぐうしたときの勇気は、魔法使いにとって非常に重要な資し質しつである……非常に重要だ……」
「最初の競きょう技ぎは、十一月二十四日、全生徒、ならびに審しん査さ員いんの前で行われる」
「選手は、競技の課題を完かん遂すいするにあたり、どのような形であれ、先生方からの援えん助じょを頼むことも、受けることも許されない。選手は、杖つえだけを武器として、最初の課題に立ち向かう。第一の課題が終了の後のち、第二の課題についての情報が与えられる。試合は過か酷こくで、また時間のかかるものであるため、選手たちは期末テストを免めん除じょされる」
クラウチ氏はダンブルドアを見て言った。
「アルバス。これで全部だと思うが?」
「わしもそう思う」ダンブルドアは、クラウチ氏をやや気き遣づかわしげに見ながら言った。「バーティ、さっきも言うたが、今夜はホグワーツに泊まっていったほうがよいのではないかの?」
「いや、ダンブルドア、私は役所に戻らなければならない」クラウチ氏が答えた。
「いまは、非常に忙いそがしいし、きわめて難しいときで……若手のウェーザビーに任まかせて出てきたのだが……非常に熱心で……実を言えば、熱心すぎるところがどうも……」
「せめて軽く一杯飲んでから出かけることにしたらどうじゃ?」ダンブルドアが言った。
「さ、そうしろよ。バーティ。わたしは泊まるんだ!」バグマンが陽気に言った。「いまや、すべてのことがホグワーツで起こっているんだぞ。役所よりこっちのほうがどんなにおもしろいか!」
「いや、ルード」クラウチ氏は本来のイライラ振りをちらりと見せた。