ハリーのほかのプレゼントは、ドビーのちぐはぐな靴下よりずっとましなものだった――ダーズリー一家の、ティッシュペーパー一枚という史上最低記録を除けばだが――まだ「ベロベロ飴トン・タン・タフィー」のことを根に持っているのだろう、とハリーは思った。ハーマイオニーは「イギリスとアイルランドのクィディッチ・チーム」の本をくれたし、ロンは「クソ爆ばく弾だん」のぎっしり詰まった袋、シリウスはペンナイフで何でもこじ開ける道具とどんな結び目も解く道具がついていた。ハグリッドは大きな菓子箱で、ハリーの好物がいっぱい詰まっていた――バーティー・ボッツの百ひゃく味みビーンズ、蛙かえるチョコレート、どんどん膨ふくらむドルーブルの風船ガム、フィフィ・フィズビーなどだ。もちろん、いつものウィーズリーおばさんからの包みがあった。新しいセーター(緑色でドラゴンの絵が編あみ込んであった――チャーリーがホーンテールのことをおばさんにいろいろ話したのだろう)、それにお手製のクリスマス用ミンスパイがたくさん入っていた。
ハリーとロンは談だん話わ室しつでハーマイオニーと待ち合わせをして、三人で一いっ緒しょに朝食に下りていった。午前中は、グリフィンドール塔とうでほとんどを過ごした。塔では誰もがプレゼントを楽しんでいた。それから大おお広ひろ間まに戻り、豪ごう華かな昼食。少なくとも百羽の七面鳥、クリスマス・プディング、そしてクリベッジの魔法クラッカーが山ほどあった。
午後は三人で校庭に出た。まっさらな雪だ。ダームストラングやボーバトンの生徒たちが城に行き帰りする道だけが深い溝みぞになっていた。ハーマイオニーは、ハリーとウィーズリー兄弟の雪合戦には加わらずに眺ながめていた。五時になると、ハーマイオニーはパーティの支し度たくがあるので部屋に戻ると言った。