「レディーズ アンド ジェントルメン。審しん査さ結果が出ました。水中人の女長おんなおさ、マーカスが、湖みな底そこで何があったかを仔し細さいに話してくれました。そこで、50点満点で、各代表選手は次のような得点となりました……」
「ミス・デラクール。すばらしい『泡あぶく頭あたま呪じゅ文もん』を使いましたが、水すい魔まに襲おそわれ、ゴールにたどり着けず、人質を取り返すことができませんでした。得点は25点」
スタンドから拍手が湧わいた。
「わたーしは零れい点てんのいひとです」見事な髪かみの頭を横に振りながら、フラーが喉のどを詰まらせた。
「セドリック・ディゴリー君。やはり『泡頭呪文』を使い、最初に人質を連れて帰ってきました。ただし、制限時間の一時間を一分オーバー」
ハッフルパフから大きな声せい援えんが湧いた。チョウがセドリックに熱い視し線せんを送ったのをハリーは見た。
「そこで、47点を与えます」
ハリーはがっくりした。セドリックが一分オーバーなら、ハリーは絶対オーバーだ。
「ビクトール・クラム君は変身術が中ちゅう途と半はん端ぱでしたが、効果的なことには変わりありません。人質を連れ戻したのは二番目でした。得点は40点」
カルカロフが得意顔で、とびきり大きく拍手した。
「ハリー・ポッター君の『鰓えら昆こん布ぶ』はとくに効果が大きい」バグマンの解説は続いた。
「戻ってきたのは最後でしたし、一時間の制限時間を大きくオーバーしていました。しかし、水中人の長おさの報告によれば、ポッター君は最初に人質に到着とうちゃくしたとのことです。遅れたのは、自分の人質だけではなく、全部の人質を安全に戻らせようと決意したせいだとのことです」
ロンとハーマイオニーは半ば呆あきれ、半ば同情するような目でハリーを見た。