「それで救えるのなら」ダンブルドアがやさしく言った。「きみを魔法の眠りにつかせ、今夜の出来事を考えるのを先延ばしにすることできみを救えるなら、わしはそうするじゃろう。しかし、そうではないのじゃ。一時的に痛みを麻ま痺ひさせれば、あとになって感じる痛みは、もっとひどい。きみは、わしの期待を遥はるかに超える勇気を示した。もう一度その勇気を示してほしい。何が起きたか、わしらに聞かせてくれ」
不死鳥が一声、和やわらかに震ふるえる声で鳴いた。その声が空気を震わせると、ハリーは、熱い液体が一いっ滴てき喉のどを通り、胃に入り、体が温まって力が湧わいてくるような気がした。
ハリーは深く息を吸い込み、話しはじめた。話し出すと、その夜の光景の一つひとつが目の前に繰り広げられるように感じられた。ヴォルデモートを蘇よみがえらせたあの液体から出る火花。周囲の墓の間から「姿現すがたあらわし」してくる死し喰くい人びと。優勝杯の傍かたわらに横たわるセドリックの亡なき骸がら。
ハリーの肩をしっかりつかんだまま、一、二度、シリウスが何か言いたそうな声を出した。しかし、ダンブルドアは手を上げてそれを制した。ハリーにはそのほうがうれしかった。話し出してみれば、続けて話してしまうほうが楽だった。ほっとすると言ってもよかった。何か毒のようなものが体から抜き取られていくような気分でさえあった。話し続けるには、ハリーの意思のすべてを振り絞しぼらなければならなかった。それでも、話し終われば気持がすっきりするような予感がした。
“如果我认为,”邓布利多温和地说,“用催眠的方法使你入睡,允许你暂时不去考虑今晚发生的一切,这样对你有好处,我会这样做的。但是我比你更清楚,暂时使疼痛变得麻木,只会使你最后感觉疼痛时疼得更厉害。你表现出的勇敢无畏,大大超出了我对你的期望。我要求你再一次表现出你的勇气。我要求你把所发生的一切告诉我们。”
凤凰发出一声轻柔而颤抖的鸣叫。它在空中微微发抖,哈利感到似乎一滴滚热的液体顺着喉咙滑进胃里,使他一下子觉得暖乎乎的,有了力量和勇气。
他深深吸了口气,开始向他们叙述。当他说话时,那天晚上发生的一切都像放电影一样,在他眼前一幕幕闪现;他看见了那使伏地魔起死回生、表面冒着火星的魔药;他看见了食死徒们幻影显形,突然出现在他们周围的坟墓间;他看见了塞德里克的尸体,静静地躺在三强杯旁的地面上。
有一两次,小天狼星发出一点儿声音,似乎想说此什么,他的手仍然紧紧地抓住哈利的肩膀,但邓布利多举起一只手,阻止了他。这使哈利感到庆幸,因为万事开头难,现在既然打开了话匣子,再说下去就容易多了。他甚至有一种如释重负的感觉,似乎某种有毒的东西正从他体内一点点地被吸走。他以极大的毅力支撑着自己往下说,但他感觉到,一旦他说完了,心头就会舒坦多了。