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带电人M-神秘的大发明

时间: 2022-01-30    进入日语论坛
核心提示:大発明 豊島区の奥のさびしいやしき町に、近所の家から離れて、二階建ての西洋館がたっていました。これは化学者遠藤(えんどう)
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大発明


 豊島区の奥のさびしいやしき町に、近所の家から離れて、二階建ての西洋館がたっていました。これは化学者遠藤(えんどう)博士の研究所と住宅をかねた建物でした。
 遠藤博士は、もと大学教授をやっていたこともありますが、もう十年もまえ、まだ若いころに教授をやめて、財産のあるにまかせて、なにか大きな研究にとりかかり、それをずっとつづけているのです。
 博士の家には、おくさんの美代子(みよこ)さんと、治郎(じろう)君と、やすえちゃんというふたりの子どもがありました。治郎君は中学一年生、やすえちゃんは小学校三年生です。
 家族のほかに、研究助手の木村(きむら)青年とお手伝いさんがひとりいるきりでした。
 博士がなにを研究しているかは、家族のだれも知りません。助手の木村青年さえ、はっきりしたことはわからないのです。
 遠藤さんの家には、広い研究室があって、その中には、いろいろな化学実験の道具や薬品が、いっぱいならんでいるのですが、この実験室はがんじょうな鉄筋コンクリート造りで、一つしかない入口には、がんじょうなドアがついており、窓にはぜんぶ鉄格子がはめてあるうえ、そとに鉄のとびらがついていて、まるで巨大な金庫のような部屋でした。
 博士は一日じゅうその研究室にとじこもって、なにかの研究にかかりきっています。おくさんの美代子さんは、心配して、ときどき、「なにを研究なさっているのですか。」とたずねてみるのですが、博士は、
「世界をひっくりかえすような大発明だよ。しかし、それがなんであるかは、わしのほかは、だれも知らない。木村君もしらない。うっかりしゃべったら、たいへんなことになるのだ。これは秘中(ひちゅう)()だよ。」
と言うばかりでした。
 その大発明が、いよいよできあがったらしく、このごろは、博士の顔がいきいきしてきました。さもうれしそうに、ひとりでニヤニヤ笑っていることもあります。
 研究室の外の小屋には、ウサギがたくさん()ってありました。化学実験に使うためです。その何十匹というウサギが、いっぺんに死んでしまって、死骸(しがい)を裏庭に、うずめることが、たびたびありました。庭を掘ってうずめるのは、木村助手の役目です。そういうことが、幾度(いくど)もくりかえされたので、五―六年のうちに、何百匹というウサギが、裏庭に、うずめられました。
 うちの人たちは、それをきみわるがりました。木村助手も、あまりいい気持はしません。それらのウサギたちが、いつ、どうして死んでしまうのか、すこしもわからなかったのです。
 しばらくすると、博士のうちに、いろいろな人が、たずねてくるようになりました。みな、りっぱな服をきた紳士ばかりです。その中には、どこの国の人かわかりませんが、外国人もおりました。そして、それらの紳士たちは、博士の応接間で、なにかヒソヒソと、ながい時間、話をして帰っていくのです。
 あるとき、木村助手が、おくさんの美代子さんにこんなことを言いました。
「発明がいよいよできたんですよ。先生が、そうおっしゃいました。まだ秘密ですが、どこから、感づいたのか、このごろ、たずねてくる人たちは、先生にその発明のことを聞くためにやってくるのですよ。政府のえらい人もきます。外国人もきます。なんだか恐ろしくなってきました。先生は世界をひっくりかえすような大発明をされたらしいのですよ。」
 うちの人たちは、心配でたまりません。博士がいろいろな人に、つきまとわれて、そのうちに、恐ろしいことが起こるのではないかと思われたからです。
 よくやってくる、ある外国人などは、目がへんにするどくて、世界をまたにかけているスパイというような感じをうけました。きみがわるくてしかたがありません。
 ところが、そうしているうちに、もっときみのわるいことが起こったのです。
 ある晩のこと、使いにいった木村助手が、顔色をかえて、研究室へとびこんできました。
「先生、塀の外に、へんなやつがウロウロしてますよ。先生の発明をねらっているのじゃないでしょうか。」
「へんなやつって、どんなやつだ。」
「恐ろしくでっかいやつです。相撲取(すもうと)りみたいな、まっ黒なやつです。」
「まっ黒だって?」
「ええ、からだじゅう、まっ黒です。頭はぼくの三倍ほどもあって、まっ赤な目が光っているのです。」
「きみはどうかしたんだよ。そんな化け物が、町を歩いているはずはない。まぼろしでも見たんだ。」
 博士は、笑ってとりあいませんでしたが、やがてそれが、けっして、まぼろしなんかでないことが、わかってきたのです。
 その晩、博士の子どもの中学生の治郎君は、自分の部屋で勉強していましたが、宿題が終わったので、ひと休みして、外の空気を吸うために、窓を開きました。
 窓の外は、まっくらな庭です。向こうに木の(しげ)みが、黒く見えています。
 ふと気がつくと、その木の茂みの間に、赤い光が、チラチラと動いているではありませんか。
「おや、なんだろう。ヘビの目が光っているのかしら。いや、あんな大きな目のヘビがいるはずはない。それに、動物の目にしては赤すぎる。といって懐中電灯でもない、へんだなあ……。」
 治郎君は勇気のある少年でしたから、外へ行って、たしかめてみる気になりました。
 懐中電灯を持って、部屋を出ると、縁側(えんがわ)からおりて、庭にまわり、木の茂みへ、近づいていきました。
 チカ、チカ、チカ……、その赤い光が、ついたり、きえたりしています。
「だれだっ、そこにいるのは?」
 治郎君は、そうさけんで、いきなり懐中電灯をつけて、そのへんを、照らしました。

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