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带电人M-空空的轿车

时间: 2022-01-30    进入日语论坛
核心提示:青い自動車 ちょうどそのころ、博士邸の外にも、奇怪なできごとが、起こっていました。 一台の青い自動車が遠藤博士邸のコンク
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青い自動車


 ちょうどそのころ、博士邸の外にも、奇怪なできごとが、起こっていました。
 一台の青い自動車が遠藤博士邸のコンクリート塀の外にとまりました。ヘッド・ライトを消してそのまま、なにかを待つように、じっと、とまっているのです。
 しばらくすると、門の方から、大きなかげが、その自動車に近づいてきました。あの怪ロボット、電人Mです。プラスチックの顔の中で、二つの赤い電光の目が、パチパチとまたたいています。
 電人Mの鉄の腕には、なにか大きなものがかかえられています。手足をしばられ、さるぐつわをはめられた、ひとりの少年です。よくみるとそれは遠藤治郎君でした。気を失ったように、グッタリしています。麻酔薬(ますいやく)をかがされたのかもしれません。
 自動車の運転手が後部席のドアを開きますと、電人Mは、まず少年を中にいれて自分も乗りこみました。大型自動車ですが、電人Mはからだが大きいので、まっすぐには、はいれません。横になってやっともぐりこんだのです。そして、パタンとドアがしまると、自動車はすぐに、走りだしました。
 その自動車が、向こうの町かどを曲がったかと思うと、遠藤邸の塀にそって、もう一台の黒い自動車が走ってきました。そして、電人Mの自動車のあとをつけはじめたのです。
 あとの自動車には三人の少年が乗っていました。ハンドルをにぎっているのは小林少年、うしろの席に、ならんで腰掛けているのは、治郎君の親友の森田少年と、それからポケット小僧です。
 三人の少年は、夕方から、遠藤邸のまわりを見はっていました。そして、電人Mが治郎少年をつれだして、自動車に乗りこむのを見ると、すぐに自分たちも、近くにとめておいたアケチ一号に、とびのって、追跡をはじめたのです。
「よくおぼえたぞ、あいつの車は3な……2458だ。」
 森田君が言いました。
「六〇年の青のシボレーだよ。」
 ハンドルをにぎっている小林少年が、それに答えるように、さけびました。
 電人Mのシボレーは広い大通りに出て、どこまでも走っていきます。もう豊島区から練馬区にはいっています。練馬といえば、あの月世界旅行の見世物のある区です。電人Mは治郎君を、そこへ連れていくのではないでしょうか。
 いや、そうではありません。電人Mの車は、とある屋敷町の門のある家の前にとまりました。門にならんで、ガレージの鉄のとびらがしまっています。
 車からとびおりた運転手は、そのとびらを、いっぱいに開きました。そして、運転席にもどると車をガレージの中にいれ、そのまま、また、とびらをしめてしまったではありませんか。
 車からは、だれもおりなかったのです。電人Mも、治郎少年も、運転手も、車に乗ったまま、ガレージの中にとじこもってしまったのです。
 小林君たち三人の少年は、車をおりて、電柱のかげにかくれて、それを見とどけました。
「へんだなあ、車に乗ったまま、ガレージの中にはいってしまったよ。もしかしたら、ガレージのうしろに、出入口があるのかもしれない。ポケット君、ガレージのうしろを調べてごらん。」
 小林君が言いますと、ポケット小僧は、「うん。」と答えて、サッと走りだします。あたりは暗いし、からだが小さいので、たちまち、姿が見えなくなりました。
 ポケット小僧は鉄格子の門のとびらを、サルのように、よじのぼって、庭の中にしのびこみ、ガレージの建物のうしろにまわって、出入口がないかと、調べました。
 ガレージは、庭の中にポツンと建った四角な小屋で、両横も、うしろもコンクリートのかべになっていて、どこにも出入口はありません。ですから、電人Mと、治郎君と、運転手は、いまもその中にいるわけです。
 ポケット小僧は、それをたしかめると、また門のとびらを乗り越えて、小林君のところにもどり、そのことを報告しました。
「よし、それじゃ、すぐにパトロール・カーを呼ぼう。」
 小林君はそう言って、自動車の中に置いてあった無線電話機をとりだし、送話器を口の前にもってきました。
「明智探偵事務所。マユミさんですか。至急一一〇番へ、電人Mを追跡して練馬へきました。Mはいまガレージにとじこもっています。すぐにきて、つかまえてくれるように言ってください。」
 そう言って、ガレージのある場所をくわしく教えました。マユミさんが一一〇番にそれを電話すれば、この近くを巡回しているパトロール・カーが、二―三分もすればやってくるでしょう。
 その間、小林君たちは、電柱のかげにかくれて、じっとガレージのとびらを見つめていました。とびらは、ぴったりしまったまま、一度も開きません。電人Mは、このせまいガレージの中で、いったい、なにをしているのでしょう。
 やがて、一台のパトロール・カーがやってきました。そのあとから、また一台、つづいて、また一台。つごう三台の白い自動車が、集まってきました。三台ともサイレンは鳴らしていません。電人Mがガレージにかくれたとわかっているので、相手にさとられないために、現場に近づくと、サイレンをとめてしまったのです。
 三台の車から、六人の警官がおりてきました。小林君はそのそばにかけよって、いままでのことを話しました。警官たちは懐中電灯を照らして、ガレージのとびらに近づいていきます。
 ああ、電人Mは、とうとう、袋のネズミになってしまいました。いくら力の強いロボットでも、こちらは、腕利(うでき)きの警官が六人です。まさか、警官たちを押しのけて、逃げだすことはできないでしょう。

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