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马戏团里的怪人-可怕的梦

时间: 2021-12-13    进入日语论坛
核心提示:恐ろしい夢 それから、二日めの、まよなかのことです。 正一少年は、おとうさんの笠原さんと、同じ部屋に、ベッドをならべて眠
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恐ろしい夢


 それから、二日めの、まよなかのことです。
 正一少年は、おとうさんの笠原さんと、同じ部屋に、ベッドをならべて眠っていました。
 妹のミヨ子ちゃんは、まだ小さいのだから、もしものことがあってはと学校もやすませて、台東(たいとう)区にある笠原さんのしんせきのうちへ、あずけてあるのです。ですから、寝室には、ミヨ子ちゃんのすがたは見えません。
 この寝室は、二日まえ骸骨男が逃げこんだ、あの二階の空き部屋の隣にあるのです。やっぱり、窓には、頑丈な鉄ごうしがはめてあります。
 ドアのそとの廊下には、刑事とサーカス団員が、長イスに腰かけて、がんばっています。三人の刑事と、三人の団員がかわりあって、朝まで見はりばんをつとめるのです。
 これでは、骸骨男がしのびよるすきがありません。正一君はあんぜんです。たとえ見はりの目をかすめて、寝室にはいれたとしても、正一君の隣のベッドには、力の強い笠原さんが寝ているのです。正一君を、むざむざ、骸骨男の思うままにさせるはずがありません。
 そのとき、正一君は、恐ろしい夢を見ていました。
 うす暗い空から、豆つぶのようなものが、いっぱい、ふってくるのです。それが、下へ落ちてくるほど、だんだん、大きくなってきます。ピンポンの球ぐらいの大きさの白いものが、たくさん、正一君の頭の上に落ちてくるのです。
 よく見ると、その白いものには、まっ黒な目と、三角の黒い鼻と、歯をむき出した口がありました。骸骨の首です。何十、何百ともしれぬ骸骨の首が、ふってくるのです。
 正一君は、死にものぐるいで逃げだしました。しかし、いくら走っても骸骨の雨はやみません。どこまでいっても、空は骸骨でいっぱいなのです。
 正一君は、走りつかれて、地面にたおれてしまいました。その頭の上へ骸骨がふってくるのです。ピンポンの球が、ちゃわんほどの大きさになり、おぼんほどの大きさになり、スーッと、目の前にせまってくるのです。
 やがて、骸骨の顔は、目の前におおいかぶさるほどの大きさになりました。それにかくされて、ほかの骸骨は、もう見えません。巨人のような、たった一つの骸骨の顔が、正一君をおしつぶさんばかりに近づいてきたのです。
 正一君はキャーッと叫びました。すると、骸骨の恐ろしい口が、パクッとひらいて、いきなり、正一君の肩に食いついてきたではありませんか。
「これ、正一、どうしたんだ。しっかりしなさい。」
 おとうさんの笠原さんが、ベッドをおりて、うなされている正一君を起こしてくれたのです。
「こわい夢でも見たのか。」
 骸骨に食いつかれたと思ったのは、おとうさんが、正一君の肩をつかんで、ゆり動かしていたのです。
「ああ、ぼく、こわい夢見ちゃった。でも、もうだいじょうぶ。」
 正一君が、元気な声で答えましたので、おとうさんは、そのまま、寝室のいっぽうにあるドアをひらいて、洗面室へはいっていきました。
 正一君は、おとうさんを安心させるために元気なことをいいましたが、ほんとうは、こわくてしょうがないのです。眠れば、またこわい夢を見るのかと思うと、目をふさぐ気になれないのです。
「どうして、おとうさんは、こんなにおそいのだろう。なぜ、はやく洗面室から帰ってこないのだろう?」
 正一君がふしぎに思っていますと、その洗面室の中で、どしんと、もののたおれるような音がして、「ううん。」という、うめき声が聞こえてきました。
 正一君はギョッとして、ふとんの中に、もぐりこみましたが、そのまま、しいんとしてなんのもの音も聞こえません。
「どうしたんだろう。おとうさんが、洗面室でたおれたのかしら。」
 おずおず、ふとんから顔を出して、そのほうを見ました。
「アッ?」正一君は、心臓がのどまで、とびあがってくるような気がしました。
 あいつがいるのです。あの恐ろしい骸骨男が、部屋のすみから、こちらへ、歩いてくるのです。ぴったり身についた、黒いシャツとズボン、黒い手ぶくろ、黒い靴下、顔は、いま墓場から出てきたような骸骨です。
 正一君はベッドの上に起きあがって、逃げだそうとしましたが、逃げることができません。ヘビにみいられたカエルのように、じっと、怪物の顔を見つめたまま、わき見ができないのです。声をたてることも、身うごきすることも、できないのです。
「うふふふふ……、こんどこそ、もう逃がさないぞ! おれのすみかへ、いっしょにくるのだ!」
 骸骨の長い歯の口が、がくがくと動いて、そこから、きみの悪い声が聞こえてきました。
 それからどんなことがあったか? 正一君は、もう、無我夢中でした。
 さっきの夢のつづきのように、骸骨の顔が、目の前いっぱいに、近づいてきたのです。
 正一君は、もう死にものぐるいです。やっと声が出ました。
「キャーアッ……。」と、つんざくようなひめいをあげました。そして、めちゃくちゃに手と足を動かして、ていこうしました。
 しかし、骸骨男は鉄のような腕で、正一君をベッドから引きずりおろし、床にころがして、その上に馬のりになると、まるめた布を口の中におしこみ、てぬぐいのようなもので、口のところをしばってしまいました。さるぐつわです。正一君は、もう声をたてることができません。
 そうしておいて、どこからか、二本のほそびきを取りだすと、正一君の手をうしろにまわして、しばりあげ、足もしばってしまいました。
 正一君のからだが、スーッと宙に浮きあがりました。骸骨男がだきあげて、こわきにかかえたのです。そうして、どこかへ、つれていくのでしょうが、怪物は、いったい、どうして、この寝室から出るつもりなのでしょう。
 ドアのそとには、刑事とサーカス団員ががんばっています。窓には鉄ごうしがはめてあります。洗面室は、寝室から出入りできるばかりで、ほかに出口はありません。いよいよ、骸骨男が魔法をつかうときがきたのです。
 それにしても、さきほど洗面室へはいっていった笠原さんは、なにをしているのでしょう。なぜ、正一君を助けにきてくれないのでしょう。
 しかし、笠原さんは、洗面室から出られない、わけがあったのです。正一君がひどいめにあっていることは、よくわかっていても、助けにこられない、わけがあったのです。

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