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透明怪人-爬雨水管的人

时间: 2021-11-14    进入日语论坛
核心提示:をはう人 ちょうど、文代さんが怪自動車にのせられ、どこともしれず、はこびさられていたころ、港区の南のほうの、焼けあとの原
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をはう人


 ちょうど、文代さんが怪自動車にのせられ、どこともしれず、はこびさられていたころ、港区の南のほうの、焼けあとの原っぱにかこまれた、さびしい場所を、パトロールのおまわりさんが、ふたりづれで、巡回していました。
「このへんは、ちっとも家がたたないね。」
「ウン、管内でも、いちばんいやな場所だな。ことに、あすこに見える焼けビルは、なんだか、えたいのしれない建物だ。たえず住みてがかわっている。このへんでは、化けもの屋敷という、うわさがたっているほどだよ。」
「フーン、化けもの屋敷か。そういう家にかぎって、悪人に利用されるもんだ。」
「そうだよ。だからぼくは、あの建物には、いつもとくべつに注意しているんだ……。オヤッ、なんだか動いているぜ。ごらん、あの焼けビルのかどを、黒いものが、だんだん下へ、おりてくるだろう。」
 ふたりはハッとして、そこに立ちどまってしまいました。
 それは、焼けあとの原っぱに、黒い大入道(おおにゅうどう)のように、つったっている、三階建ての焼けビルでした。そとがわは、けしょうれんががはげおちたままの、きたない建物ですが、内部には手いれがしてあるらしく、なにかの会社の事務所になっていて、夜も小使いの一家が、そこにとまっているようすでした。
 見ると、その建物の三階の窓がひらいて、そこから、はいだしたのでしょう。ひとりの男が、長い(とい)をつたって、だんだん下へおりてくるのです。この真夜中に、焼けビルの樋をはう男、じつにふしぎな光景です。ビルに住んでいる人が、樋などつたうはずはないのですから、さしずめ、この男はどろぼうとでも考えるほかはありません。
 ふたりの警官は、あいてにさとられぬよう、ソッと、その建物に近づいていきました。樋をつたう男は、まるでかるわざ師のように、身がるに、スルスルとおりてきます。下に警官がまちかまえていることは、すこしも気づかないようです。
 男は地面から二メートルほどのところで、パッと手をはなし、くさむらの上に、とびおりました。そして、ちょっと、よろめいたうしろから、ひとりの警官が、いきなり組みついていったのです。
「きさま、何者だ。ここのうちで、何をしたんだ。」
 警官はあやしい男を、はがいじめにしてどなりつけました。
「シッ、声が高い。」
 男はすこしもさわがず、まるで上役(うわやく)が部下をしかるようなちょうしで、警官をだまらせておいて、はがいじめにされたまま、いそいで建物のそばをはなれていくのです。
 そして、百メートルも、あるいて、一軒のバラック建てのうちのかげまで、たどりつくと、あやしい男は、やあ、とふつうの声で、ものを言いました。
「や、しっけい、しっけい、おさわがせして、すまなかった。ところで、きみたちは、ぼくの顔を知らないかね。懐中電灯を持っているでしょう。それで、ぼくの顔を照らしてごらん。」
 警官は、言われるままに、懐中電灯をつけて、男の顔を照らしてみました。そして、しばらく、みつめているうちに、何ごとか思いだしたようすで、一歩あとにさがり、ていねいなくちょうで言いました。
「もしや、明智先生ではありませんか。たしか本庁で、一度おあいしたことがあります。」
「そのとおりです。ぼくは明智小五郎です。」
「その明智先生が、いまごろ、どうしてこんなところに……。」
「いろいろわけがあるのです。ぼくが透明怪人の首領にさらわれたことは、もうきみの耳にもはいっているでしょう。じつはあのビルが悪人の巣窟(そうくつ)なのです。」
「ああ、やっぱりそうでしたか。すると、あのビルの中には、透明怪人の一団がいるわけですね。」
「そうです。ぼくはやっとの思いで、窓からしのびだしたのですが、そのことがわかれば、やつらは逃げてしまいます。いそがなければなりません。しかし、あなたがたふたりだけでは、どうすることもできない。大いそぎで、警視庁の中村係長にれんらくしてくれませんか。係長にあったうえで、てはずをきめたいのです。」
「わかりました。それじゃ、ともかく、署までご同行ください。そこから、係長さんのお宅へ電話をかけましょう。わたしとしましては、署長にも報告しなければなりません。」
 そこで、三人は、人通りのない深夜の町を、走るようにして、ほど遠からぬ警察署へと、いそぐのでした。

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