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塔上的奇术师-电话预告

时间: 2022-01-15    进入日语论坛
核心提示:恐ろしい電話 窓の外の、まっ暗な庭に、なんだか、みょうなものが動いていたのです。 やみの中に、まっ黒なやつがいるのですか
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恐ろしい電話


 窓の外の、まっ暗な庭に、なんだか、みょうなものが動いていたのです。
 やみの中に、まっ黒なやつがいるのですから、はっきりは見えませんが、でも、たしかにあいつです。きょうの夕がた、おうちの屋根の上に立っていた、あの恐ろしいこうもり男にちがいありません。
 ぴったり身についた黒いシャツをきて、こうもりの羽根のような黒いマントを両方にひろげ、黒めがねをかけた顔が、ぼんやりと、白く見えています。
 それを見たスミ子ちゃんは、まっ青になって、よろよろとたおれそうになったので、おとうさんの淡谷さんはびっくりしてかけより、スミ子ちゃんを、両手でだくようにしました。
「どうしたんだ。しっかりしなさい。」
「あそこに……。」
 スミ子ちゃんは、窓の外の暗やみを指さしました。
「なにもいやしないじゃないか。いったい、なにがいたというの?」
 おとうさんは、窓ガラスの外の暗やみを、じっとすかして見ていましたが、べつにあやしいものもいないのです。
 こうもり男は、とっさに、庭の木のしげみに、身をかくしてしまったのかもしれません。
「夕がた、うちの屋根の上に立っていたあれよ。こうもりみたいな人よ。いま、あの木の前で、黒い羽根をひろげていたのよ。」
 スミ子ちゃんは、おびえきった声で、ささやくようにいうのでした。
「なにをいっているんだ。だれもいやしないじゃないか。スミ子は、まぼろしを見たんだよ。こうもりのような男が、この世にいるはずはない。気のせいだよ。さあ、こっちへおいで。」
 おとうさんは、そういって、スミ子ちゃんを、テーブルのほうへつれもどしました。
 そうはいうものの、淡谷さんも、泥坊が宝石をねらっているのかもしれないと思うと、すこし心配になってきましたので、いそいで宝石ばこにかぎをかけ、書斎の金庫の中へしまって、金庫の暗号のかぎをまわしました。
 暗号のかぎというのは、金庫のとびらにダイヤルがついていて、そのダイヤルのまわりに、ABCからXYZまでの、二十六字がきざみこんであり、それを自分だけ知っている順序で回しておいて、そのつぎひらくときにも、そのとおりに回さないと、ひらかないしかけになっているのです。
 淡谷さんの暗号は、SUMI(スミ)というのでした。かわいいスミ子ちゃんの名を暗号にしていたのです。
 淡谷さんは、S、U、M、Iという順序で、ダイヤルを回しておいて、もとの席にもどりました。
 ふたりのお客さまは、それからしばらく話をしたあとで、いとまをつげて帰りましたが、淡谷さんはなんとなく気になるので、金庫のある書斎にのこって、安楽いすにこしかけ、たばこをすっていました。
 すると、部屋のすみにおいてある電話のベルが、けたたましくなりだしたではありませんか。
 淡谷さんはなぜか、ハッとしたように立っていって、受話器を耳にあてました。
「淡谷庄二郎さんは、おいでになりますか。」
「わたしが淡谷庄二郎です。あなたは?」
「おじょうさんのスミ子ちゃんの、おしりあいのものです。こうもりのような男とおっしゃれば、スミ子ちゃんには分かりますよ。」
 淡谷さんの顔色が、サッとかわりました。ああ、やっぱり、スミ子ちゃんのいったことは、ほんとうだったのかと思うと、にわかに、きみがわるくなってきました。
「き、きみはだれだッ。わたしになんの用事があるのだッ。」
「用事はほかでもありません。あなたがだいじにしている、二十四個の宝石がいただきたいのです。むろん、あなたは、それをくれるはずはありません。ですから、ぼくがかってに持ち出すのですよ。びっくりなさるといけないから、まえもってお知らせしておきます。時間もきめておきましょう。あすの夜の十時までに、きっとちょうだいします。
 いくら、厳重に見はっていても、だめですよ。銀行の金庫にあずけるのも、危険です。それをはこぶ途中があぶないですからね。まあ、せいぜい用心してください。だが、いくら用心しても、だめですよ。ぼくは、魔法つかいですからね。」
「わかった。きみは予告の盗賊というわけだね。だが、いったいきみはだれだ。予告するほどの勇気があるなら、名まえをいってもいいだろう。だいいち、名もなのらないというのは、礼儀ではなかろう。」
「ぼくの名が聞きたいのですか。」
「うん、聞きたい。」
「聞かなければよかったと、こうかいするかもしれませんよ。」
「なにをばかなことをいっているのだ。さあ、名のりたまえ。」
「じゃあ。名のりましょう。びっくりしないように気をおちつけて聞いてください。ぼくはね、カイジン、シジュウメンソウです。
 ハハハハ……、そうらごらんなさい。あなたは、びっくりして、口もきけないじゃありませんか。……では、あすの晩の十時ですよ。さようなら。」
 そして、電話はぷっつり切れてしまいました。
 残念ながら淡谷さんが、びっくりして口もきけなかったのは、ほんとうです。ああ、なんということでしょう。あの恐ろしい怪人四十面相から、電話がかかってきたのです。
 四十面相のもとの名は、怪人二十面相でした。予告をしたら、かならずそのとおりにやってのける、魔法の賊です。この怪物とたたかってひけをとらない人物は、名探偵明智小五郎ただひとりでした。
 淡谷さんは、まえに、明智探偵に事件をたのんだことがあるので、明智とはしりあいです。すぐに明智探偵事務所の電話番号をしらべて、ダイヤルを回しました。
 むこうの電話口に出たのは、小林少年でした。
「ぼく、助手の小林です。明智先生は、神戸に事件があって、旅行中です。五日ほど東京へは帰りません。どんなご用でしょうか。なんでしたら、ぼくがおうかがいしてもいいのですが……。」
 それを聞くと、淡谷さんはがっかりしましたが、小林という少年も、なかなかうでききだと聞いていましたので、ともかく小林君に来てもらうことにしました。

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