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塔上的奇术师-6,5,4

时间: 2022-01-18    进入日语论坛
核心提示:6・5・4 あくる朝、ヨシ子ちゃんは、おとうさんやおかあさんに夕べのことを話しましたが、やっぱり夢を見たんだろうといって
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6・5・4


 あくる朝、ヨシ子ちゃんは、おとうさんやおかあさんに夕べのことを話しましたが、やっぱり夢を見たんだろうといって、とりあってくださいませんでした。しかし、ヨシ子ちゃんは、あれが夢だとは、どうしても思えないのです。
「九月二十日。」というささやき声が、耳についてはなれません。
 その日の夕がた、ヨシ子ちゃんは、おふろにはいりました。おふろの前の脱衣室で、服をぬごうとして、ひょいと鏡を見ますと、そこに、恐ろしいものがあったのです。
 脱衣室の壁に、大きな鏡がはめこみになっていました。その鏡に、はくぼくで、大きな6という数字が書いてあったではありませんか。
 だれかがいたずら書きしたと思えば、なんでもないのですが、ヨシ子ちゃんは、その6という数字を見たとたんに、パッと、恐ろしい意味を感じたのです。
 夕べの白い幽霊は、「九月二十日は、こんやから七日だよ。」といいました。そのあくる日のきょうからは、あと六日しかありません。6という数字は「もうあと六日だよ。」といういみでしょうか。
 きっと、あの幽霊が書いていったのです。うちには、鏡にいたずら書きする人なんかいるはずがないからです。
 そのつぎの日にも、また数字があらわれました。
 ヨシ子ちゃんが庭であそんでいますと、よく晴れた空から、まっ赤なゴム風船が、ふわふわと落ちてきました。
 どこかで、風船の糸がきれて、空へ飛びあがったのが、だんだんガスがぬけて、落ちてきたのでしょう。
 やがて、その風船は、十メートルほどむこうの草の中へ落ちて、ふわふわとただよっています。
 ヨシ子ちゃんは、そこへいって、風船を手にとりましたが、なぜかそのまま、パッとはなしてしまいました。
 そして、まるでお化けでも見たような、まっ青な顔になって、おうちの中へかけこむのでした。
 ヨシ子ちゃんは、なぜ、そんなにおどろいたのでしょう。それは、その赤い風船に、白い絵の具で、5という数字が、大きく書いてあったからです。
 むろん、「もうあと五日しかないぞ。」といういみです。
 またそのつぎの日には、ヨシ子ちゃんが、西洋館の入口のポーチにいますと、かい犬のエスが、なにかを口にくわえて、ヨシ子ちゃんの前にやってきました。
 口にくわえているのは、四角いボール紙でした。なにをひろってきたのかと、そのボール紙をとって見ますと、そこにまた、4という数字が、すみで黒ぐろと書いてあるではありませんか。
 ヨシ子ちゃんは、「アッ。」と叫んだまま、ボール紙をすてて、おうちの中にかけこみました。そして、おとうさんに、このことを知らせました。
「あと四日っていう意味よ。おとといは6で、きのうは5で、きょうは4でしょう。あの白い幽霊が、のこりの日をしらせてくるんだわ。あたし、どうしましょう。こわいわ。」
 こんなにふしぎなできごとがつづいては、おとうさんも考えなおさないわけにはいきませんでした。
 そこで、おかあさんや丈吉君をよんで、相談しましたが、やっぱり明智探偵にたのむことに、話がきまりました。
 そこで明智探偵事務所へ電話をかけますと、明智は仙台(せんだい)に事件があって、きょう出かけたところだというので、先生にかわって、小林少年がやってくることになりました。
 園田さんも、丈吉君も、ヨシ子ちゃんも、有名な少年探偵小林君の顔を見るのは、はじめてでした。応接間にとおして、みんなであいましたが、かわいらしい顔をした少年探偵は、事件のこととなると、まるでおとなのように、てきぱきと口をきくのでした。
「ヨシ子ちゃんの見た白い幽霊というのは、ほんとうだったかもしれませんね。しかし、それは幽霊ではありませんよ。人間が白いものをかぶって、幽霊に見せかけたのにちがいありません。」
 小林少年が、自分の考えをのべました。
「しかし、だれがそんないたずらをするのでしょう。ヨシ子は人に、にくまれるような子じゃないのですがね。」
 園田さんが、ふしぎそうにいいます。
「いや、ヨシ子ちゃんがにくまれているのじゃなくて、もっとほかのわけがあるのでしょう。このあいだ丈吉君をひどいめにあわせた道化師は、四十面相だったというじゃありませんか。こんどの白い幽霊も、四十面相が化けているのかもしれませんね。」
 小林君のことばに、園田さんもうなずいて、
「わたしも、そうではないかと思う。だが、なぜヨシ子をおどかすのか、九月二十日がどういう日なのか、それがすこしもわからない。小林君は、これをどう考えますか。」
「それはぼくにもわかりません。しかし、園田さんのおうちには、なにか、四十面相のほしがるような美術品があるのじゃありませんか。あいつは美術品ばかりねらっているのですし、それをぬすみ出す日を予告するくせがありますからね。」
「いや、わたしのうちには、四十面相にねらわれるような、たいした美術品はありません。だからふしぎでしょうがないのですよ。」
「そうですか。すると、もっとべつのわけがあるのですね。ぼくはそれをしらべたいと思います。それから、ヨシ子ちゃんも、まもらなければなりませんしね。……園田さん、ぼくを九月二十日まで、おうちへおいてくださいませんか。じゅうぶん、見はり役をつとめますよ。
 そして、いざというときには、警視庁の中村警部に連絡すればいいのですし、そのほか、少年探偵団やチンピラ隊を、うごかすこともできますから、この事件は、明智先生が帰られるまで、ぼくに、おまかせくださってはいかがでしょうか。」
 じつにしっかりした申し出です。園田さんも感心して、小林少年に、いっさいをまかせることにしました。
 それから、小林少年は、古城(こじょう)のような園田さんの西洋館と時計塔を、すみからすみまでしらべましたが、これという発見もありませんでした。
 夜になると、丈吉君の寝室へ、ヨシ子ちゃんのベッドもはこびいれて、ふたりをその部屋に寝かせ、小林君は、ヨシ子ちゃんの寝室へ、べつのベッドを入れてやすむことにしました。となりあった部屋ですから、なにかあやしいことがおこれば、すぐにかけつけられるわけです。

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