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塔上的奇术师-钟塔秘密

时间: 2022-01-18    进入日语论坛
核心提示:時計塔の秘密 小林君は、その夜は園田家にとまることになりましたが、一晩じゅうまんじりともせず、考えにふけっていました。 
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時計塔の秘密


 小林君は、その夜は園田家にとまることになりましたが、一晩じゅうまんじりともせず、考えにふけっていました。
 このあいだから、うちの中のほうぼうに数字があらわれたのですが、戸じまりが厳重ですから、外からはいってきていたずらをしたとは、どうしても考えられません。ヨシ子ちゃんのにいさんの丈吉君が、時計塔でひどいめにあったときでも、あの道化師は、ぜったいに、外へ逃げることはできなかったのです。それでいて、時計塔の中から、煙のように消えてしまいました。
 いくら二十面相が魔法つかいでも、人間が煙のように消えられるはずはありません。これには、なにか秘密があるのです。恐ろしい秘密があるのです。
 小林君は、ヨシ子ちゃんたちのとなりの部屋のふとんの中で、天井をにらみながら、いっしょうけんめいに考えました。手品の種はどこにかくされているのかと、そればかりを、二時間も三時間も、頭のいたくなるほど考えつめるのでした。
(アッ、そうだ、壁のあつさだ。壁のあつさをわすれていた。夜があけたら、すぐに、それをしらべてみよう。きっと、そうだ。きっと、そこに秘密があるんだ。)
 小林君は、思わずそんなひとりごとをつぶやきました。そして、やっと肩の重荷をおろしたように眠りにつくのでした。
 そのあくる朝は早くおきて、顔をあらうと、ごはんのまえに、丈吉君をよびだし、おとうさんから長いまき(じゃく)(長さをはかるテープ)をかりて、ふたりで、時計塔の機械室にのぼりました。
「丈吉君、まず、この機械室の内がわをはかってみよう。きみはこのまき尺のはしを持って、壁のすみへあてていてくれたまえ。ぼくは、まき尺をズウッとのばして、こっちのすみまでの長さをはかるからね。」
 そして、四方の壁の長さをはかって、手帳に書きとめると、つぎには、四階の壁をはかり、三階、二階、一階と、時計塔のぜんぶの部屋の壁の長さをはかりました。
「この時計塔は、上のほうほど、せまくなっていないのだね。五階から一階まで、内がわのかべの長さは、おんなじだよ。さあ、こんどは塔の外がわだ。外がわも、上までずっとまっすぐだから、一階の外をはかれば、五階までおなじわけだよ。」
 そこで、ふたりは塔の外に出て、四方の壁の長さをはかりました。それも手帳に書きとめて、塔の内がわと、外がわの壁の長さをくらべてみますと、つぎのようになりました。


塔上的奇术师图片3

 小林少年は、丈吉君にこの数字をしめしながら、
「ほら、よくごらん。まず左のはじの『外がわ』のらんを見ると、東、西、南、北とも、みんな五メートル六〇センチで、塔の外がわは、まっ四角だということがわかる。
 ところが、内がわは、東と西が、四メートル三〇センチで、南と北が五メートルだから、七〇センチもちがいがある。これを図にかくと、こんなふうになるよ。


塔上的奇术师图片4

 いいかい、東と西と南には、どの階にも、小さな窓がついている。五階には窓はなくて、時計の文字ばんがついている。そして、北がわだけは、どの階にも窓がない。文字ばんも、北がわにはついていない。ぜんぶ、壁なのだ。
 窓のある東、西、南の壁のあつさは、見ればわかるとおり、どれも三〇センチぐらいだ。だから図にかくと、こんなふうになって、北がわの壁が、うんとあつくないと、計算があわなくなる。いいかい、この図で、外がわの五・六メートルから内がわの四・三メートルをひくと、一・三メートルのこる。ところが、そのうちの南がわの壁のあつさは、三〇センチなんだから、それをひいたのこりの一メートルが、北がわの壁のあつさということになる。」
「うん、そうだね。北がわの壁だけが、一メートルもあついんだね。へんだなあ。どうして、そんなにあつくしたんだろう?」
 丈吉君は、ふしぎそうに首をかしげるのでした。
「むかし、西洋のお城なんかには、よく、こういうたてかたがあったのだよ。そのあつい壁の中には、秘密のぬけ穴があって、いざというときには、そこから逃げだすしかけなんだよ。この時計やしきも、西洋のお城をまねて作ったんだから、ぬけ穴まで、まねてあるのかもしれないよ。この西洋館をたてた丸伝(まるでん)という時計屋は、たいへんなかわりものだったというからね。」
 小林君が説明しますと、丈吉君もうなずいて、
「アッ、そうだ。そのぬけ穴を、四十面相のやつが使っているんだね。だから、時計塔の中で消えうせたように見えたんだ。ヨシ子の手のひらに数字を書いたのも、そのぬけ穴からしのびこんで、ぼくらの寝室へやってきたのだね。」
「そうだよ。いつかの晩、ヨシ子ちゃんが見た白い幽霊ね、あれも四十面相が、大きな白いきれを頭からかぶって、ぬけ穴からはいってきたのだよ。
 それから、ぼくが庭で見た白い幽霊も、おなじ四十面相で、そいつが塔の上から、スウッとおりてきて、塀の外へ消えたのは、あの晩、塔のてっぺんから塀の外まで黒い綱がはってあって、四十面相はその綱をつたって、塀の外へ消えてみせたのにちがいないよ。」
「ああ、そうだね。きっと、そうだよ。だが、そのぬけ穴の出入口は、いったい、どこにあるんだろうね。」
 丈吉君がそこへ気づいて、ふしぎそうにたずねるのでした。
「うん、それはね、ちょっと見たのではわからないような、かくし戸があるにちがいないよ。それが、ひじょうにうまくできているので、ぼくたちには、まだ、さがしだせないだけさ。それでね、いまから、きみとぼくとで、そっと見はりをすることにしよう。6から2までの数字があらわれたきりで、1という数字はまだなんだから、あいつは、それをどこかへ書くために、きょうじゅうに、きっと、しのびこんでくるよ。昼間か、夜か、わからないけれどね。だから、ぼくらは、いつまでもがまんして、見はりをつづけるんだよ。
 それは、ひとりではできない。ごはんをたべにいったり、便所へいったりするあいだ、もうひとりが、のこっていなければならないからね。それにはどうしても、ふたりいないとだめなんだよ。」
「うん、そうだね。じゃあ、どこで見はりをしようか。」
「むろん、時計塔の五階の機械室だよ。あそこが、いちばんあやしい。さあ、すぐに機械室へいって、ぼくたちのかくれ場所をさがそう。」
 そして、ふたりは、時計塔の五階へのぼっていきました。

 
 
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