日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页

塔上的奇术师-巨大钟摆

时间: 2022-01-15    进入日语论坛
核心提示:屋上の怪人 にせの一郎青年が、逃げだしたのを見ると、小林少年は、パッと窓ぎわへかけつけました。そしてポケットから、探偵の
(单词翻译:双击或拖选)

屋上の怪人


 にせの一郎青年が、逃げだしたのを見ると、小林少年は、パッと窓ぎわへかけつけました。そしてポケットから、探偵の七つ道具の一つである、よびこの笛をとりだすと、ぴりぴりぴり……と、ふきならしました。庭にいる刑事たちに、四十面相が逃げたことを知らせるためです。
 まっ暗なひろい庭を、あちこちと回り歩いて警戒にあたっていた三人の刑事は、この、よびこの音をきくと、みんな、窓ぎわへ集まってきました。
「四十面相は一郎さんに化けていたんです。宝石ばこをぬすみました。そして、いま、この窓から逃げだしたのです。まだそのへんにいるはずです。つかまえてください。」
 小林少年が叫びますと、刑事たちは顔を見あわせて、
「へんだなあ。ぼくたちは三方からかけつけてきたんだから、ここから逃げたら、だれかにぶっつかっているはずですよ。ところが、ぼくたちは、あやしいやつには、いちども出くわさなかった。すると、どこか、このへんの木のしげみにでも、かくれているのかもしれないね。」
 刑事たちは、いぶかしそうにいって、てんでに懐中電灯をつけると、また三方にわかれて、捜索をはじめるのでした。
 しばらく、しげみの中をさがしまわりましたが、どこにも、にせの一郎青年のすがたはありません。四十面相は、またしても魔法をつかって、消えうせてしまったのでしょうか。
 そのとき、さがしつかれた刑事のひとりが、ふと空を見あげました。
「アッ! あすこだ。あすこにいる。」
 西洋館の二階の屋根のてっぺんに、恐ろしいすがたが立ちはだかっていました。外灯のぼんやりした光をうけて、夜空の中に、あのこうもり男が、つっ立っていたではありませんか。
 にせの一郎青年は、いつのまにか、こうもり男にばけて、大屋根にのぼっていたのです。
 どうして、あんな高いところへのぼることができたのでしょう。あとでわかったのですが、四十面相は、あらかじめ、大屋根のてっぺんから、窓の外へ、黒いつなをたらしておいたのです。
 そして、窓をとびだすと、そのつなにすがって、さるのように、するすると、大屋根までのぼりついたのです。
「アッ、あいつ、宝石ばこをかかえているぞッ。」
 あの、むらさきのふろしきにつつんだ四角なはこを、だいじそうにこわきにかかえているのです。
「け、け、け、け……。」
 空から、きみのわるい怪人の笑い声がひびいてきました。庭から見あげている刑事たちをあざ笑っているのです。
 刑事たちは、きゅうに考えをきめることができませんでした。四十面相をとらえるためには、まず、はしごで一階の屋根にのぼり、そこからまたはしごをかけて、二階の屋根にのぼるしかないのですが、あいては曲芸師のようなやつです。そんなことをしているうちに、といでもつたって下へおりられたら、なんにもなりません。それに、といは洋館のむこうがわにもあるのですから、三人の刑事では、人数がたりないのです。
「おい、電話をかけろ。パトカーを呼ぶんだ。ぼくら三人では、どうにもできない。」
 そして、ひとりの刑事が、電話をかけるために、洋館のげんかんへかけだそうとした時です。
 空を見あげていたべつの刑事が、
「アッ。」と、声をたてました。
 大屋根の上から、まっ黒なものが、サアッととびおりてきたのです。
 巨大なこうもりが、マントの羽根をいっぱいにひろげて、刑事たちの頭の上へ、とびかかってきたのです。
 三人の刑事は、ギョッとして、おもわず地面にうずくまりました。
 すると、刑事たちのすぐそばまでとびおりてきた大こうもりが、そのまま、西洋館の反対の空中へ、スウッとまいあがっていったではありませんか。
 ああ、わかった。ぶらんこです。四十面相のこうもり男は、大屋根から黒いつなにすがって、ぶらんこをやったのです。
 淡谷さんの庭には、近所のめじるしになるような大きなしいの木がそびえています。そのしいの木は、上のほうでふたまたにわかれ、一方の枝が、ずっと横のほうにのびています。その太い枝に黒いつなをむすびつけ、つなのはじを大屋根までわたしておいて、四十面相はそれにすがって、とびおりたのです。
 すると、その黒いつなが大きなふりこになって、サアッと地面に近づいたかとおもうと、こんどは反対の方角へスウッとあがっていったのです。
 その方角に、淡谷邸の高いコンクリート(べい)があり、その外は、道路になっています。四十面相のこうもり男は、つながコンクリート塀の上にとどいた時、パッと手をはなして、塀の外へとびおりてしまいました。
 こうもり男は、一郎青年に化けるまえに、たびたび淡谷邸にしのびこんで、屋根の上にすがたをあらわしたり、庭から書斎の窓をのぞいたりしていたのですから、その時、ぶらんこの用意をしておいたのでしょう。

轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

热门TAG: