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妖怪博士-恶魔的真面目(1)

时间: 2021-10-25    进入日语论坛
核心提示:悪魔の正体 やがて、刑事たちはしおしおとして、明智探偵や中村係長のいる、怪博士邸の書斎へ引きかえしてきました。明智の力に
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悪魔の正体


 やがて、刑事たちはしおしおとして、明智探偵や中村係長のいる、怪博士邸の書斎へ引きかえしてきました。明智の力によって、せっかく逮捕した怪盗を、あっけなく取りにがしてしまったものですから、申しわけなさに、刑事たちがしおれかえっているのもむりはありません。明智探偵は、ひじょうにざんねんそうなようすでしたが、なにぶん犯人が思いもよらぬ手段で、なわめをすりぬけたのですから、刑事たちをせめるわけにもいきません。それよりも、あの怪博士がいったいどこへ逃げ、どこへかくれたかをつきとめるのが、さしあたっての急務です。
 明智探偵はすぐさま、刑事たちにするどい質問をあびせかけました。
「逃げる犯人と、追っかけるきみたちとの間は、はじめは十五、六メートルしかへだたっていなかったというのですね。それが、いくつめかの町かどをまがると、とつぜん消えうせたように見えなくなったというのは、おかしいじゃありませんか。どこかの家へ逃げこんだのじゃありませんか。」
「しかし、あいつの消えうせた付近の家は、あとで一軒一軒たたきおこして、庭などもしらべてみたのですが、どこにも人の逃げこんだ形跡がないのです。」刑事のひとりが、ふしぎでたまらないという顔つきで答えました。
「で、きみたちは犯人を追っかけているあいだに、通行人にはひとりも出あわなかったのですが。」
「はあ、どの町にも、まったく人通りはありませんでした。」
「思いちがいではありませんか。ほんとうにだれにも出あわなかったのですか。」明智は、なぜかその点をくどくたずねるのです。
「ええ、ひとりも出あいません……。しかし、ああ、そうそう、出あったといえば、ひとり出あった者がありました。夜番のじいさんです。われわれは、そのじいさんに犯人の逃げた方角をたずねたのですが、なんのかいもなかったのです。」
「え、夜番のじいさん? そいつは犯人の逃げた方角から歩いてきたのですか。」
「いいえ、夜番小屋の中にいたのです。われわれが外へよびだしてたずねたのです。」
「では、きみたちは、その夜番小屋の中へは、はいらなかったのですね。」
「ええ、むろんはいりゃしません。一秒でもおしいときですからね。」
「小屋の中をのぞいても見なかったのですか。」
「ええ、のぞきなんかしませんでした。しかし、どうしてそんなことを、おたずねになるのですか。犯人があの小屋の中にかくれていたとでもおっしゃるのですか。まさか、いくらおいぼれた夜番のじいさんでも、もし、犯人が小屋に逃げこめば、それを気づかぬというはずはありませんよ。」刑事は明智のみょうな質問を、少し腹だたしく感じたようすで答えました。
「いや、ぼくの考えているのは、そのぎゃくですよ。ぼくはそのとき、夜番のじいさんが、小屋の中のどこかにたおれていやしなかったかとうたがっているのです。」
「エッ、なんですって? じいさんはピンピンして、小屋の外へ出てきたのですよ。たおれているなんて……?」といいかけて、刑事はハッと顔色をかえました。名探偵のみょうな質問の意味を、このときやっと気づいたのです。
「では、あのじいさんがにせ者だったと……。」
「これは、ぼくの想像にすぎません。しかし、あいつならば、そういうきわどい芸当もやりかねないと思うのです。ともかく、急いでその夜番小屋へ行ってみましょう。」
 そこで、明智探偵は中村係長といっしょに、四人の刑事の案内で夜番小屋にかけつけることになりました。小屋について、声をかけてみますと、中からはなんの返事もありません。さいぜんのじいさんは、もうそこにはいなかったのです。明智探偵はものをもいわず、ガラス戸を引きあけて中にふみこみました。そして、せまい小屋の中を、忙しく見まわしていましたが、土間のすみに、(すみ)のあき(だわら)が二つ三つ立てかけてあるのに気づきますと、いきなり、そのそばに近づき、あき俵をパッとはねのけました。
 すると、おお、案のじょう、そのかげにひとりのじいさんが、服をはぎとられて、シャツ一枚になり、手足をしばられ、さるぐつわをはめられ、身動きもできず、ころがっているのが発見されたではありませんか。名探偵の推察がみごとに的中したのです。刑事たちの質問に答えたじいさんはにせ者で、そこにころがっていた老人こそ、ほんものの夜番だったのです。そのなわをとき、さるぐつわをはずしてやって、介抱(かいほう)しながらたずねますと、老人は、からだの痛みをさすりながら、さもくやしそうに、事のしだいを語りました。
 老人がイスにかけたまま、ウトウト居眠りをしていますと、いきなりガラス戸があいて、ワイシャツの男がとびこんできたのだそうです。そしてうむをいわせず、じいさんにさるぐつわをはめ、着ていたボロ洋服をぬがせて手足をしばり、土間のすみへたおして、あき俵をかぶせてしまったのです。
 そのワイシャツの男が、殿村の蛭田博士であったことは申すまでもありません。犯人はそうしてじいさんの洋服を身につけ、顔にすすをぬり、ソフト帽をまぶかにかぶって、とっさのあいだに変装を終わり、まんまと刑事たちをあざむきおおせたのです。夜のことではあり、あいては変装術にかけては天才のようなやつですから、刑事たちが、おいぼれじいさんとあなどって、つい見のがしてしまったのもむりはありません。
 犯人の身につけていたワイシャツやズボンは、じいさんのころがっていた同じ土間のすみに、クシャクシャにまるめて投げすててありました。
「じつにざんねんなことをしました。ぼくが刑事諸君といっしょに、犯人を監視していれば、そんなことはおこらなかったのです。それを新聞記者にじゃまされてしまったものだから。」
 明智探偵は刑事たちをせめようともせず、まるで自分の手ぬかりででもあったようにくやむのでした。
「いや、ぼくこそ申しわけないゆだんでした。ただちに全都に非常線をはって、草の根をわけても、あいつをとらえないではおきません。」
 中村係長は、部下の刑事たちの責めをおって、わびるようにいうのです。
「しかし、おそらく、それはむだでしょう。中村君、あなたはあいつを何者だとお思いですか。」
「何者といっても、殿村探偵に化けていた蛭田博士ではありませんか。」係長は、けげんらしく、明智の顔をながめて答えました。
「ところが、その奥に、もうひとりのおそろしいやつがかくれているのです。殿村や蛭田博士なれば、逃がしたとても、さしてくやむことはありません。誘かいされた子どもたちも、機密文書も、取りかえしたのですからね。しかし、殿村というのも、蛭田博士というのも、あいつのかりの姿にすぎないのです。あいつはそんななまやさしい悪者ではないのです。」
「エッ、なんですって? それじゃあ、あいつは、まだほかにも何か大罪を犯していると、おっしゃるのですか。」

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