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美女入門15

时间: 2019-07-30    进入日语论坛
核心提示:ブロウな私 例のプライベートレッスンを受けてから、飛躍的にメイクがうまくなった私である。会う人ごとに、「ハヤシさん、お化
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 ブロウな私
 
 
 例のプライベートレッスンを受けてから、飛躍的にメイクがうまくなった私である。会う人ごとに、
「ハヤシさん、お化粧がめっきりアカぬけたねえ」
 と誉められる。
 おまけにあのプライベートレッスンは、髪をきちんとブロウする、というよい習慣をつけてくれた。髪をブロウする、などというのはあたり前のことではないか、という人がいるかもしれないが、不器用な私にとってこれは長年にわたりとてもむずかしいことであった。美容院でカットするたびに、とにかく手グシでまとまるヘアスタイルでと、いつも注文をつけていた私。が、手グシでまとめようとするのはかなり無理がある。若くてキレイなコだと「無造作な髪」ということになるのであろうが、私だとただのボサボサ髪。よって対談や取材のたびに、近くの美容院にすっとんでいった。多い時など週に四回通ったことがある。
「ハヤシさん、若い人はプロにカットしてもらえば、後は、ちゃんと自分でブロウしますよ。ハヤシさんもちょっとやってみれば」
 と美容院の人にも注意されたぐらいである。私はどうしてこれほどブロウがヘタなのだろうか。思い悩んだ末、ブラシに凝ってみることを思いついた。プロの人が使う一万円もする豚毛のブラシを取り寄せてもらったこともある。が、これもうまく使いこなせない。手首をくるりと返して、ブラシを巻き込むという動作が出来ないのだ。ブロウを日常的にやっている人は信じてくれないかもしれないが、美容院の鏡に向かっている最中私は目を凝らし、美容師の人の手つきを観察する。すると不思議、髪の表側をすくっていたブラシが、アッという間に裏側に入り込んでいる。いったいどうしてあんなことが出来るのだろうか。�ブロウ処女�の私は、すっかり悩んでしまったほどだ。
 去年の二月、私はニューヨークにいた。あそこに行くと私は、ドラッグストアへ寄るのを楽しみにしている。あちらのドラッグストアは、日本のマツモトキヨシのようなもので面白《おもしろ》く可愛い小物がいっぱいあるのだ。
 私はそこで口紅のプリントがついた化粧ポーチを買い、日本では売っていない化粧品をあれこれいじっていた。その時ガラスケースの上のビデオが、アイデア商品のブラシの宣伝を流していた。画面の中では私と同じように不器用そうな女が出てきて、髪をブラシにひっかけて泣き出しそうな顔をしている。
「あなた、毎日のブロウでお困りになっていませんか。ほら、あなたのために全く新しいブロウブラシが誕生しました」
 というようなことをナレーションは告げていた。そのブラシはなんと円球をしていて、すべての面にクシの歯がついている。つまり手をひっくり返さなくてもうまくブロウが出来るわけだ。千円ぐらいの値段だったので私はさっそく購入した。とてもよいものを買ったつもりであったが、プラスチック製のために少々軽過ぎた。ブロウするには手ごたえがないのだ。
 あんまり役立たないワとほっぽり出し、相変わらずのブロウ嫌いとなった。
 ところが今回のプライベートレッスンである。ヘアメイクアーティストのA氏は、真ん中をふんわりさせて、毛先をはねさせるようにとアドバイスしてくださった。
 さっそくやってみることにした。この頃私は朝お風呂《ふろ》に入ることが多い。その際、髪を洗い、ドライヤーで乾かす。これは私にとって画期的な出来ごとであった。なぜなら私は今まで�自然乾燥がベスト�という頑固な考えを持っていたからである。高級ホテルのプール会員だった時も濡《ぬ》れ髪で平気で帰ろうとし、フロントの人にタオルを持って追いかけられたことさえある。
 その私がドライヤーを使い、乾燥、ブロウという作業を始めたのだ。例のニューヨーク産ブラシをやめ、大昔に買った細いプラスチック製のものを使った。これが成功して、一週間もたたないうちに、私はブロウということが出来るようになった。
 あれほど苦慮《くりよ》していた手首の返しであるが、慣れてしまえばどうということはない。やや斜めにブラシを入れるようにすればいいのね。
 さてブロウを習慣づけてわかったことがあった。それは髪がピッカピカになったことである。私は美容院に行くたびに、どうしてこんなにいつも艶《つや》が出るのかと感心していたのであるが、ブロウというのは一種のアイロンなんだとつくづくわかった。
 私は世の中で�お嬢さま�と呼ばれる人種を間近で見る機会が何度かある。そのたびに思うのは彼女たちの髪の美しさである。そう可愛いとか美人、というコたちじゃなくても、髪は本当にキレイにしている。コンサバ系の女のコたちは、モード系の五倍は髪にお金と時間をかけているような気がするのだ。私の知り合いのお金持ちのお嬢さまは、高校時代からホテルの美容室で手入れをしていた。モード系の女のコたちは�髪は形�と頑張り、コンサバ系の女のコたちは�髪は素材�と考えている節がある。
 もちろん艶があってかわゆいデザインの髪がいちばんです。髪っていじればいじるほど、しかも他人の手によっていじられるほど女性ホルモンが出てくるそうだ。そういえばやたら美容院へ通ってるコって、肌もツルツルしている。
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