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美女入門152

时间: 2019-08-22    进入日语论坛
核心提示:ピアスバージン喪失今日は私にとって、画期的な日であった。生まれて初めてピアスをしたのである。ジャーン!今までピアスをして
(单词翻译:双击或拖选)
ピアスバージン喪失

今日は私にとって、画期的な日であった。生まれて初めてピアスをしたのである。ジャーン!
今までピアスをしていなかったのは、これといった信条があったわけではない。ただ�痛そー�という一言に尽きる。友人の中には、安いところでピアスをしたら、次の日に化膿《かのう》してしまったという人もいて、それも原因のひとつとなった。私は本当に痛がりなんだ。
が、世の中を見よ。おしゃれな人は十人が十人、ダイヤのピアスをしているぞ。今どき大きなイヤリングをしている人は、よっぽど遅れている人、ということになっている。私はイヤリングをいっぱい持っていたのであるが、おかげでひとつもつけられない。
先日、おしゃれで有名な友人たちとお茶をしていたら、テレビの画面に女優の○○さんが映った。すると二人が声を揃えて言う。
「こんなリングしているなんて、サイテー!」
彼女は愛らしく、白く丸い輪のリングをしていたのであるが、なるほどすごく野暮ったく見える。私もさっそくピアスにしようと決心した。
実は私にはすんごい宝物がある。ダイヤモンド・パーソナリティ賞のおまけとしていただいた、豪華なダイヤのピアスだ。きらきらと光って、とても綺麗《きれい》。やはり本物は違うと思わせる光り方だ。あれをつけない、というのは間違ってる。
そんなわけで、私はさっそく知り合いの病院へ行き、穴を開けてもらった。ちょっとチクッとしたけれども、痛い、というほどではない。これならもっと早くやってもらえばよかった。
ピアスをした私は、すっかり得意になる。これで私も、やっと人並みになったっていうか、おしゃれ人間の仲間入りなのね。ひとりほくそ笑んでいたら、テツオから電話がかかってきた。
「何か、面白いことあるかしら」
「ある、ある」
テツオが意地悪気に嬉《うれ》しそうに叫んだ。
「あんた、コムデギャルソンで白い靴買っただろ。それから店長に向かって、『私、八年前に買ったコムデのスカートがあるんだけど、どういう風にコーディネイトしようかしら』って言ったんだってな」
一緒に行った人が喋《しやべ》ったらしい。今年の四月、青山のコムデギャルソンが改装して、不思議な空間が生まれた。夜でも青白い光線を放っているのだ。ガラス越しに手をついてそれを眺めていたら、
「みっともないことをするな」
と夫に怒られた。
言うまでもなく、コムデギャルソンの本店は、私にとって入りづらい場所ベスト3に入る。前を通るだけで怯《おび》えてしまうのだ。
「だったら今度、一緒に行ってあげるわ」
とファッション誌の編集者Aさんが言った。Aさんとコムデの店長さんはとても仲がいいんだそうだ。
なかなかそんな機会がなかったのであるが、先週二人で出掛けた折りに、Aさんが店に寄っていきましょうと誘ってくれたのである。雨が降っていた日のことで、私は例によって濡《ぬ》れてもいいような格好をしていた。とても�コムデへ行く心構え�が出来ていなかったのであるが、業界の実力者Aさんと一緒ならば何を恐れることがあろう。
案の定、店に入っていくと、店のあちこちから声をかけられた。もちろんAさんが。
「来てくださって嬉しいです」
私は緊張のあまり、つい見栄《みえ》を張ってしまった。
「私、八年前のコムデのスカート持ってるんですけど、プリーツですごく可愛くて今年っぽいの。あれって、今年のものにどういう風にコーディネイトしたらいいのかしら」
八年前のこと、初めにして最後といっていいのであるが、撮影があった時にスタイリストの人が、コムデのスカートを組み合わせてくれたのである。そのオーガンジーの黒いプリーツスカートが可愛かったのでさっそく買った。それが、引っ越しの整理をしていたら出てきたのだ。これだけでも今年っぽいのであるが、もっともっと今年っぽくしたいと、私は店長さんに�相談�をもちかけたワケ。
「でも、その瞬間に、ハヤシさんのおしゃれ人生はすべて終わったね」
とテツオはおごそかに私に告げた。
「だってさぁ、おしゃれな人って、よくどこそこの五年前、十年前とかいって、古いものをうまくコーディネイトしてて、カッコいいじゃん。私、ああいうのにずっと憧《あこが》れてたんだけど」
「でも流行もんは、毎年微妙に違うから、そういうことしちゃ絶対にダメ。今ね、そういうことをする人っていうのは、ビンボーくさくて、カッコ悪いってことになってるんだよ」
「いったい、そんなこと誰が決めたのよッ。石原都知事が言ったわけ?」
「世の中の流れがそうなっているわけ。ハヤシさんは、大変なことをしてしまったんだよ」
どうりでAさんと店長がヘンな顔をしていると思った。世の中の流れが、私の大きなイヤリングをガラクタに変え、私をカッコ悪い人にしてしまったのね。今の私の慰めは、さん然と輝くこのダイヤよ。世の中の流れが耳たぶにちゃんとあるぞ。文句あっか。
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