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遠野物語拾遺202

时间: 2019-08-26    进入日语论坛
核心提示:二〇二 この飯綱使いはどこでも近年になってはいって来た者のようにいっている。土淵村でも某という者が、やはり旅人から飯綱の
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 二〇二 この飯綱使いはどこでも近年になってはいって来た者のようにいっている。土淵村でも某という者が、やはり旅人から飯綱の種狐をもらい受けた。そして表面は法《ほつ》華《け》の行者となって、術を行なうと不思議なほど当たった。その評判が海岸地方まで通って、ある年大漁の祈祷に頼まれて行った。浜の浪打ち際に舞台をからくり、その上に登って三日三晩の祈祷をしたところが、魚がさっぱり寄ってこない。気の荒い浜の衆はなんだこの遠野の山師行者といって、彼を引担いで海へ投げ込んだが、ようやくのことに波に打ち上げられて、岩へ登って夜にまぎれてそっと帰って来た。それから某は腹が立ち、またもう飯綱がいやになって、その種狐をことごとく懐中に入れ、白の饅《まん》頭《じゆう》笠《がさ》をかぶって、家の後の小烏瀬川の深みに行き、だんだんと体を水の中に沈めた。小狐どもは苦しがって、皆懐から出て、笠の上に登ってしまう。その時静かに笠の紐《ひも》を解くと、狐は笠とともに自然に川下へ流れてしまった。飯綱を離すにはこうするよりほかに、術はないものと伝えられている。
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