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愛人の掟 23

时间: 2019-10-18    进入日语论坛
核心提示:第20条 避妊はきちんとすること彼とのセックスはいくら情熱的でもいい。しかし、決して理性を失ってはいけないことがある。不倫
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第20条 避妊はきちんとすること

彼とのセックスはいくら情熱的でもいい。しかし、決して理性を失ってはいけないことがある。不倫の恋をしているあいだは、何があっても確実な避妊法を使うこと。
ここで問題なのは、あなたが彼の子供が欲しいと願っている場合である。不倫の間柄なのだから、たとえ子供が出来ても手放しに喜べる状態でないのはわかっている。それでも後先考えずにとにかく、彼の子供が産みたい。ふたりの愛の証である赤ちゃんが欲しい。もちろん最初からそんなふうに思う人は少ないが、彼とつきあいはじめて数年が過ぎ、不倫の恋が長期戦の様相を見せてくるとこんな感情が頭をかすめるようになる。
この思いが心を占めてくると、彼がかたくなに避妊するのを見て悲しくなったりするかもしれない。彼の家では奥さんが大いばりで子供を産んでみんなの祝福を受けているのに、どうしてわたしは子供を持つことすら許されないのだろう、とやりきれない気持ちになる。まだ若い読者にはぴんとこないかもしれないけど、三十代になると年齢的に焦りも出てくる。女性は出産できる年齢に限界があるから、このまま彼との関係を続けていたら一生子供を持つことが出来ないんじゃないかしら、と絶望的になったりもする。
この世でいちばん愛している男性の子供を産みたい。これはほとんどの女性が持っているごく自然な感情である。その感情そのものには何の罪もない。しかし、その感情のどこか片隅に「もし子供が出来たら彼との関係に未来が見えるかもしれない」という気持ちがほんの少しでもあったら、これは全然話が違う。
彼との関係はずっと膠着状態、このままいけば彼が離婚してあなたと一緒になれる可能性はゼロに等しい。そんなとき、女性にとって妊娠は一発逆転ホームランみたいに思えるものなのだ。彼の子供さえ身ごもってしまえば、今までのつらさは霧が晴れるように消えてなくなり、事態は急展開してすべてが思いどおりになるのではないかしら、という妄想にとらわれるのだ。
気持ちはわかるけど、子供という既成事実を武器に彼との将来をなんとかしようなんて間違っても思ってはいけない、これは女として、ひとりの人間として、決して考えてはいけないことなのだ。それに、いざあなたが妊娠したとき、彼に沈痛な面持ちで堕ろしてほしいと言われ、もう生きていけないほど傷つく可能性のほうがずっと大きいのだから。彼が本当にあなたと一緒になるつもりなら、子供なんか出来なくても奥さんに別れを切り出しているはずでしょう。彼の決断に、ドラマティックな事件などまったく必要ないのだ。
じゃあ、わたしは純粋に彼の子供が欲しいだけ、認知も責任も何も求めない、彼に迷惑かけないでひとりで育てるわ、というのならいいかというと、そうでもない。何もここで女がひとりで子育てする大変さを語って諦めさせようとしているわけではない。あなたは自分で選んだ道なのだから、愛する彼の子供のためにもどんな困難にも耐えていくだろう。子供が可哀想、なんて言うつもりもない。片親でも立派に育つ子はたくさんいる。
何より考えてほしいのは、あなたのことでも子供のことでもなく、彼のことである。あなたの子供の存在は、どこをどうまわりまわっても彼を苦しめるだけだ。一生、彼に重い十字架を背負わせることになる。どんなに愛していても、していいことといけないことがある。彼の一生に決して消えない傷をつける権利は誰にもない。
彼のほうでも、あなたのことを真剣に愛しているのなら、避妊には協力的であるはずだ。不倫の関係なのに避妊を嫌がるような男性だったら、今すぐにでも別れたほうがいい。
「もし子供が出来たら産んでいい」なんて言葉に嬉し涙を浮かべてはいけない。こんな台詞は離婚届を提出してからにしてほしい。女性はもっと自分を大切にしなくちゃ。
あなたはもちろん、彼の人生も傷つける不倫中の妊娠は絶対避けるべき。厳しいようだけど、万が一妊娠してしまったら彼に言わずに中絶するぐらいの覚悟を持って。
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