今週のテーマは「国 鉄」である
クスッ、フッフッフ、あ、私が家元の糸井重里である。
「どうしたんでございますか、家元、思い出し笑いなんかなすって」
いやなに番頭さん、こうして無理やり思い出し笑いをしているとね、その原因があるような気になるからおかしいじゃないか。
「すると、何にも思い出さずに思い出し笑いをしていたのでございますか?!」
そういうわけだ、うらやましいか。
まったく実に、私はヒマと金のかからぬ遊びを考えるのがうまい。塾生諸君も他にすることがなかったらやってみなさい。
「いえ家元、塾の皆さんには宿題が毎週ございますから、忙しゅうございます」
そういえばそうだった。半ば自棄になって何通も出してくる者も多いのう。
「ご熱心な方でございます」
そういう塾生は、自分のものが載っておらぬと残念であろうな。
「心中察するに余りあるものが……」
単なる『愛してます』みたいなのが(松)をもらったりすると立腹するのだろうな。
「いえいえ、皆さん心の広い方でございますからして」
そうか、それはよかった。細く長く楽しむ萬流、この気持でゆきたいものである。
「前回の、遠方より遅れて到着したハガキ、お目を通していただけましたでございますか?」
見たが、たいしたものはなかった。
「かっくん」
ずいぶん古いギャグだね、可愛いから番頭さんに、新しく作った(餅)をあげよう。
「お点……は?」
字で描いた餅だから、腹のたしにはならぬ。0点です。
「では、お稽古のほうにまいりましょう。モグモグ」