しかし、萬流には王道はない。どこに転ぶかわからぬエネルギーこそが、誉めたたえられるのだ。
「ここは新聞の投書欄ではないでございますからね」
こんなのが堂々と点をもらっちゃうのです。
・甲峰沢徹『よしや。〈吉屋信子著作保存会〉』(毒)
・河野良武『この顔思って、もう一我慢。〈不二ラテックス〉』(毒)
・吉浦徹『少年よ、これがタイガーマスクの正体なんだ。〈新日本プロレス〉』(毒)
どうだ、ひどいものだろう。今週は、そういうのばっかり、ヒイキしちゃうのだ。
みんなが白だの黒だの正義だのと騒いでいる時に、平気でわけのわからんことを言っている塾生は、やはりたいしたものだ。
・西尾卓矢『すげかえ前はこの顔だったの。〈三原順子〉』(毒)
・小林茂樹『これに似たものにかぶせてください。〈岡本理研ゴム〉』(毒)
・橋本光司『このように首のない方でも、十分、締められます。〈日本ネクタイ協会〉』(毒) いわゆる風刺よりも、ススンデルと思うのです。
もっと続けちゃおっと。わからない人もいるかもしれないが、
・藤原ゆきえ『この美しい肖像画をお求めになれる、今が最後の機会です。〈フランクリン・ミント株式会社〉』(竹) 写真とコピーが、ブアッと一度に一緒になって飛びこんでくるであろう。それが、欲しいのだ。文字だけで完結させようとすると、この効果は出ない。写真とコピーがうまく結びついている|だけ《ヽヽ》っていうのもありました。
・村上幸隆『アマンドって、どこ。〈アマンド〉』(竹) と字があんまりうまくマッチしているので、さらに深いところまで読者にイメージさせてしまうのだ。村上君、ラッキーなのか、|手練《てだれ》なのか、今後を見守ってみたい。
・稲垣高志『おいしいですよ明太子。〈博多辛子明太子振興会〉』(梅) も、同様。アマンドは(竹)で、明太子は(梅)です。イメージの拡がりが、前者の方がずっと大きいからである。
・松元浩一『田中さん。そんな罪で裁かれるあんたは、まだ幸せだ! 〈白仁天〉』(梅) も、よくできてはいるが、ポスターにするコピーじゃない。文字だけで閉じちゃってるでしょう?
坂章一『蜂にさされたらションベン塗っとけ。〈日本民間医療研究所〉』(梅) は、「蜂」を出して平凡になっちまうところを、うまく写真の「顔」で救っている。ねっ、少し、わかってきたでしょ。
では、うまいのを一発紹介してみよう。
・上松治『アホゆうもんがアホじゃ! 〈阪神タイガース〉』(松)
この素晴しさを感じとれない塾生は、勉強不足か、勉強のしすぎである。
では、かわいそうだから、勉強不足か勉強しすぎの人にもわかる作品を一発。
・菅原健一『十年前「飛行機買うんだ」と言って僕から五億円借りて行ったこの方、至急連絡乞う。〈菅原健一〉』(松) 惜しむらくは、上松君に比べるとやはり写真が生きていない。
写真を見ながら、以下のコピーを読んでみてほしい。
・和久井丘『すき、きらいは、いけましぇん。〈3年2組給食係〉』(梅)
・窪田浩幸『スゲサト! バカやってないで早く帰ってこいや。〈オヤジ〉』(毒)
・加藤秀広『賀正。〈田中角栄〉』(梅)
・亀村真一『オイッ、ときめいてるかっ!!〈仁丹〉』(梅)
・南野なん『ボク、ほしガキ隊のカッちゃんです。(不明)』(梅)
・並木謙二狼『わしも脱ぐ。キミも脱げ。〈にっかつ〉』(梅) ……少しは、今週のお稽古の雰囲気がつかめたろうか。
えっ?! つかめない。では再び、つかみやすいものを見せよう。
・東郁之介『よい子のみなさーん。みんなが好きなパンダをもらってきてくれたのは、このおじさんですよー。〈田中角栄後援会〉』(竹) 同巧多数のパンダものでは、これがいちばんだった。
「ここは新聞の投書欄ではないでございますからね」
こんなのが堂々と点をもらっちゃうのです。
・甲峰沢徹『よしや。〈吉屋信子著作保存会〉』(毒)
・河野良武『この顔思って、もう一我慢。〈不二ラテックス〉』(毒)
・吉浦徹『少年よ、これがタイガーマスクの正体なんだ。〈新日本プロレス〉』(毒)
どうだ、ひどいものだろう。今週は、そういうのばっかり、ヒイキしちゃうのだ。
みんなが白だの黒だの正義だのと騒いでいる時に、平気でわけのわからんことを言っている塾生は、やはりたいしたものだ。
・西尾卓矢『すげかえ前はこの顔だったの。〈三原順子〉』(毒)
・小林茂樹『これに似たものにかぶせてください。〈岡本理研ゴム〉』(毒)
・橋本光司『このように首のない方でも、十分、締められます。〈日本ネクタイ協会〉』(毒) いわゆる風刺よりも、ススンデルと思うのです。
もっと続けちゃおっと。わからない人もいるかもしれないが、
・藤原ゆきえ『この美しい肖像画をお求めになれる、今が最後の機会です。〈フランクリン・ミント株式会社〉』(竹) 写真とコピーが、ブアッと一度に一緒になって飛びこんでくるであろう。それが、欲しいのだ。文字だけで完結させようとすると、この効果は出ない。写真とコピーがうまく結びついている|だけ《ヽヽ》っていうのもありました。
・村上幸隆『アマンドって、どこ。〈アマンド〉』(竹) と字があんまりうまくマッチしているので、さらに深いところまで読者にイメージさせてしまうのだ。村上君、ラッキーなのか、|手練《てだれ》なのか、今後を見守ってみたい。
・稲垣高志『おいしいですよ明太子。〈博多辛子明太子振興会〉』(梅) も、同様。アマンドは(竹)で、明太子は(梅)です。イメージの拡がりが、前者の方がずっと大きいからである。
・松元浩一『田中さん。そんな罪で裁かれるあんたは、まだ幸せだ! 〈白仁天〉』(梅) も、よくできてはいるが、ポスターにするコピーじゃない。文字だけで閉じちゃってるでしょう?
坂章一『蜂にさされたらションベン塗っとけ。〈日本民間医療研究所〉』(梅) は、「蜂」を出して平凡になっちまうところを、うまく写真の「顔」で救っている。ねっ、少し、わかってきたでしょ。
では、うまいのを一発紹介してみよう。
・上松治『アホゆうもんがアホじゃ! 〈阪神タイガース〉』(松)
この素晴しさを感じとれない塾生は、勉強不足か、勉強のしすぎである。
では、かわいそうだから、勉強不足か勉強しすぎの人にもわかる作品を一発。
・菅原健一『十年前「飛行機買うんだ」と言って僕から五億円借りて行ったこの方、至急連絡乞う。〈菅原健一〉』(松) 惜しむらくは、上松君に比べるとやはり写真が生きていない。
写真を見ながら、以下のコピーを読んでみてほしい。
・和久井丘『すき、きらいは、いけましぇん。〈3年2組給食係〉』(梅)
・窪田浩幸『スゲサト! バカやってないで早く帰ってこいや。〈オヤジ〉』(毒)
・加藤秀広『賀正。〈田中角栄〉』(梅)
・亀村真一『オイッ、ときめいてるかっ!!〈仁丹〉』(梅)
・南野なん『ボク、ほしガキ隊のカッちゃんです。(不明)』(梅)
・並木謙二狼『わしも脱ぐ。キミも脱げ。〈にっかつ〉』(梅) ……少しは、今週のお稽古の雰囲気がつかめたろうか。
えっ?! つかめない。では再び、つかみやすいものを見せよう。
・東郁之介『よい子のみなさーん。みんなが好きなパンダをもらってきてくれたのは、このおじさんですよー。〈田中角栄後援会〉』(竹) 同巧多数のパンダものでは、これがいちばんだった。