トンデモナイ夢を見た。
もう、ともかく支離滅裂で、
トンデモナク楽しい夢だったのか
トンデモナク恐ろしい夢だったのか、
それさえも確かじゃないぐらい
ゴチャゴチャした夢を見た—————
もう、ともかく支離滅裂で、
トンデモナク楽しい夢だったのか
トンデモナク恐ろしい夢だったのか、
それさえも確かじゃないぐらい
ゴチャゴチャした夢を見た—————
「志貴さま? お起きになられていますか、志貴さま?」
遠慮がちな翡翠の声。
「あの、もうお目覚めになられる時間です。今朝はそろそろお起きになっていただけますか、志貴さま……?」
枕もとでそんな言葉を囁かれちゃ起きないわけにはいかない。
「———————」
まだ半端に睡眠を欲しがる体に鞭を打って目蓋を開けた。
遠慮がちな翡翠の声。
「あの、もうお目覚めになられる時間です。今朝はそろそろお起きになっていただけますか、志貴さま……?」
枕もとでそんな言葉を囁かれちゃ起きないわけにはいかない。
「———————」
まだ半端に睡眠を欲しがる体に鞭を打って目蓋を開けた。
□志貴の部屋
【翡翠】
「おはようございます、志貴さま」
「……ん、おはよう翡翠。ねぼすけの相手、いつもいつもすまないね」
「おはようございます、志貴さま」
「……ん、おはよう翡翠。ねぼすけの相手、いつもいつもすまないね」
【翡翠】
「いえ、そのような事はありません。志貴さまに朝をお報せするのは楽しいです」
「そ、そう? まあ楽しいんならいいんだけど……」
俺だったらこんなねぼすけの世話はイヤだけどなあ。
「そ、そう? まあ楽しいんならいいんだけど……」
俺だったらこんなねぼすけの世話はイヤだけどなあ。
【翡翠】
……っと。翡翠は真剣な目でこちらの顔を観察していた。
「志貴さま。お顔の色が優れないようですか、お体のほうに異状はありませんか?」
「いや、別に普通だけど。体だって汗をかいてるワケでもないし」
言って額に手を触れてみる。
……かすかな発汗。そういえば昨日の夜、何かおかしな夢を見た気がする。
「いや、別に普通だけど。体だって汗をかいてるワケでもないし」
言って額に手を触れてみる。
……かすかな発汗。そういえば昨日の夜、何かおかしな夢を見た気がする。
「ま、気にするほどの事じゃないって。それより俺も少しは自分で起きれるように努力しないといけないよな。……よし、今日あたり無駄を承知で目覚まし時計でも買ってみようか!」
ぽん、と両手を合わせて提案する。
ぽん、と両手を合わせて提案する。
【翡翠】
……と。翡翠は、なぜか嫌そうな顔をして黙り込んでしまった。
「翡翠……?」
【翡翠】
「———志貴さま。志貴さまは、わたしが朝をお報せする事がご不満なのですか……?」
「え———いや、そんなコトは、もうぜんっぜんないんだけ、ど———」
「え———いや、そんなコトは、もうぜんっぜんないんだけ、ど———」
【翡翠】
「それでは、どうかそのような事はおっしゃられないでください。志貴さまに不自由をさせたとあっては、わたしはお仕えする事ができなくなってしまいます」
じっ、と見つめてくる翡翠。
言葉の上では謝ってきているのに、なんか脅迫されているような気がするのは気のせいか。
じっ、と見つめてくる翡翠。
言葉の上では謝ってきているのに、なんか脅迫されているような気がするのは気のせいか。
「あ———はい。たしかに目覚まし時計なんかより、翡翠の方がずっと頼りになる、よね」
【翡翠】
「そう言っていただけると助かります。
ところで志貴さま、今朝はどうなされますか?」
「はい? 今朝って、そんなの———」
決まってるじゃないか、と言いかけて思考が停止した。
ところで志貴さま、今朝はどうなされますか?」
「はい? 今朝って、そんなの———」
決まってるじゃないか、と言いかけて思考が停止した。
今朝の予定がスムーズに浮かんでくれない。
そういえば昨日の夜、明日はどうしようと思って眠りについたのか。
……昨日は何をしていたのかと思い出そうとして、まあ、きっと思い出せないだろうな、と納得する。
だいたい、昨日なにをしたのかなんて、思い出した所で今日が変わるわけでもないのだし。
そういえば昨日の夜、明日はどうしようと思って眠りについたのか。
……昨日は何をしていたのかと思い出そうとして、まあ、きっと思い出せないだろうな、と納得する。
だいたい、昨日なにをしたのかなんて、思い出した所で今日が変わるわけでもないのだし。
「志貴さま、今日のご予定をお教えください」
「ああそうだね。今日は———」
そう、今日は——�