□教室
……いや、確かめなくてはならない事がある。
「わるい。ちょっと中庭に用がある。一人で食うからおまえも一人で済ませてくれ」
……いや、確かめなくてはならない事がある。
「わるい。ちょっと中庭に用がある。一人で食うからおまえも一人で済ませてくれ」
【有彦】
「……ああ。かまわねえけど、どうした。顔つきが暗いぞおまえ」
「そうか? ……悪いな有彦、今日はおまえの気のせいってコトにしといてくれ」
「ふうん。ま、遠野がそう言うんなら、いいけど」
「そうか? ……悪いな有彦、今日はおまえの気のせいってコトにしといてくれ」
「ふうん。ま、遠野がそう言うんなら、いいけど」
……こちらの気持ちを察してくれたのか、有彦はスタスタと廊下へ去っていった
□中庭
中庭に出る。
陽射しは適度に暖かく、風も肌に心地よい。
最高のピクニック日和。
ここでそのまま寝そべってしまえば、あとはいつものようにあの子が茂みから———�
中庭に出る。
陽射しは適度に暖かく、風も肌に心地よい。
最高のピクニック日和。
ここでそのまま寝そべってしまえば、あとはいつものようにあの子が茂みから———�
「———出てくるわけないか」
当たり前だ。
彼女はアイツと決着をつけにいってしまった。
……決して敵わない。自らの死に向かっていくなんて、なんて、愚か。
彼女はアイツと決着をつけにいってしまった。
……決して敵わない。自らの死に向かっていくなんて、なんて、愚か。
「————っ!」
そこまで解っていながらこんな所にいる自分に腹が立つ。
もうすぐ夢は終わる。
その前に、せめてあの子を助けにいかなくちゃいけないのに————