□公園前の街路
とりあえず、アキラちゃんも用があるようだし、このあたりで別れたほうがいいだろう———
【蒼香】
「アキラ」
と。見知らぬ少年がアキラちゃんに声をかけた。
と。見知らぬ少年がアキラちゃんに声をかけた。
【アキラ】
「あ——先輩、待っててくれたんですか!?」
「当然だろう。あたしはおまえの保護者だ、おいそれと目を離すような真似はしない」
じろり、と少年はこっちを一瞥した。
「当然だろう。あたしはおまえの保護者だ、おいそれと目を離すような真似はしない」
じろり、と少年はこっちを一瞥した。
「行くぞ。開演一時間前は最低限のマナーだ」
【アキラ】
「あ、はい。それじゃ志貴さん、またお電話しますから。遠野先輩によろしく言っておいてください」
アキラちゃんはぺこりとおじぎをして見知らぬ少年に付いていく。
アキラちゃんはぺこりとおじぎをして見知らぬ少年に付いていく。
【蒼香】
「……………………」
その前。
なにか意味ありげな視線をよこして、少年はこちらに背中を向けた。