□アパート
そういうわけで先輩のアパートだ。
空は気持ちのいい晴天だし、うまく先輩を言いくるめてデートに誘えるといいんだけど。
空は気持ちのいい晴天だし、うまく先輩を言いくるめてデートに誘えるといいんだけど。
□シエルの部屋
【シエル】
「おはようございます遠野くん。昨日は帰ってからよく眠れましたか?」
開口一番、俺を迎え入れるなり先輩はそう言った。
「はあ。いつも通り、ぐっすり眠れましたけど」
それがなにか?と首をかしげて尋ねてみる。
【シエル】
「おはようございます遠野くん。昨日は帰ってからよく眠れましたか?」
開口一番、俺を迎え入れるなり先輩はそう言った。
「はあ。いつも通り、ぐっすり眠れましたけど」
それがなにか?と首をかしげて尋ねてみる。
【シエル】
「あ、別に意味なんてないんです。ただ疲れているようでしたから、帰り道は大丈夫だったかなあと思って」
はにかむような仕草をして、先輩は所在なさげに部屋を片付けたり座卓を出したりし始めた。
「……………む」
昨日って何かあったっけ?なんて訊いたらせっかくの上機嫌がフイになるな、と判断して口を閉ざす事にした。
先輩が何故に上機嫌なのかは知らないけど、ここは余計なコトは喋らないが吉だ。
昨日って何かあったっけ?なんて訊いたらせっかくの上機嫌がフイになるな、と判断して口を閉ざす事にした。
先輩が何故に上機嫌なのかは知らないけど、ここは余計なコトは喋らないが吉だ。
【シエル】
「それで遠野くん、今日は朝からどうしたんですか?」
「えーとですね、それが————」
デートのお誘いに来ました、と即答しようとした瞬間、何かが頭の隅にひっかかった。
……先輩が出した机の上には参考書やらノートが置かれている。
「えーとですね、それが————」
デートのお誘いに来ました、と即答しようとした瞬間、何かが頭の隅にひっかかった。
……先輩が出した机の上には参考書やらノートが置かれている。
む? むむむむむ…………