□志貴の部屋
世界の果ての幻視。
その正体は、この世界を殺そうとしている死のイメージだった。
なぜそんなモノが存在しているのか。
なぜこの世界は殺されようとしているのか。
……その答えはもうとっくに判っている。
この一日は遠野志貴が見ている夢だ。
あの子……夢を操る黒猫が維持してくれていた遠野志貴の眠りの世界。
その世界に果てが出来ている理由なんて一つしかない。
その正体は、この世界を殺そうとしている死のイメージだった。
なぜそんなモノが存在しているのか。
なぜこの世界は殺されようとしているのか。
……その答えはもうとっくに判っている。
この一日は遠野志貴が見ている夢だ。
あの子……夢を操る黒猫が維持してくれていた遠野志貴の眠りの世界。
その世界に果てが出来ている理由なんて一つしかない。
ようするに。
この夢を見ている者が現実に死にかけているから、世界そのものが崩れ去っている。
あの男———俺がかってに思い描いていた男は、最も明確な死のイメージとして世界を殺してまわっていた。
あの男が殺していたのではなく、世界に広がる死の具現を遠野志貴がかってにカタチとして捉えていただけの話だろう。
この夢を見ている者が現実に死にかけているから、世界そのものが崩れ去っている。
あの男———俺がかってに思い描いていた男は、最も明確な死のイメージとして世界を殺してまわっていた。
あの男が殺していたのではなく、世界に広がる死の具現を遠野志貴がかってにカタチとして捉えていただけの話だろう。
「———だっていうのに、どうして」
そう。死の具現とはきっちりとカタをつけた。
遠野志貴はヤツを打ち破ったのだから、世界の崩壊は止まる筈だ。
だというのに死のイメージは払拭できない。
そう。死の具現とはきっちりとカタをつけた。
遠野志貴はヤツを打ち破ったのだから、世界の崩壊は止まる筈だ。
だというのに死のイメージは払拭できない。
世界は死にかけている。
遠野志貴は死にかけていない。
悪夢の具現は言っていた。
主役である遠野志貴とて誰かのイメージ。
所詮、招かれた役者にすぎないのだと。
遠野志貴は死にかけていない。
悪夢の具現は言っていた。
主役である遠野志貴とて誰かのイメージ。
所詮、招かれた役者にすぎないのだと。
なら。
この幸せな夢は、一体誰のモノなのだろう……?
この幸せな夢は、一体誰のモノなのだろう……?