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私の部屋に水がある理由44

时间: 2019-12-07    进入日语论坛
核心提示:雑用しない男仕事相手の人から、お菓子の差し入れ。こんな時、「お茶淹れましょう」と進んで席を立つのは、その場でまだ一番役に
(单词翻译:双击或拖选)
雑用しない男

仕事相手の人から、お菓子の差し入れ。こんな時、
「お茶淹れましょう」
と進んで席を立つのは、その場でまだ一番役に立たない、新入社員の役目。いちばんの新人でなくても、普段まわりの足を引っ張ってしまっている社員がいたなら、その人間の役目。
ところが、なぜか能力に関係なく、女子社員が席を立ってしまい、男子社員は当然の顔でそれを待つ。
私はこういうシーンを見ると、なまはげの衣装をつけて包丁を持って、
「だれか悪い子はいないか」
とやりたくなってしまう。実際にその場で注意して女子社員を座らせ、男子社員にやらせることもあるが、そんな場合のお茶はタイミングや温度を考えることもしていないので、また注意しなければならない。つまり最初っから、お茶を淹れることなど自分の仕事だとは思っていないのだ。そういう男子社員は、そのまた別の日に「お茶淹れて」の声を聞いても知らん顔で、こんどはどなられる。そして入れたお茶が、前に輪をかけてまずいお茶だったりする。時間と労力の無駄を痛感し、叱った方も思わずくじけそうになる。そいつでなく、女子社員に頼みさえすれば、快くそしておいしいお茶をすぐに用意してくれるというのに。しかし、当の男子社員はこちらがそういう考えになるのを待っているのである。
 もうひとつ、買い物というのも象徴的で、男子社員ではまだこれがちゃんと出来る人間を見たことがない。風邪で鼻をかんでばかりいる上司から、
「ティッシュ買ってきて。高いやつ(これは品質のいいやつという意味)ね」
と言われて、デパートまでスコッティだかクリネックスだかを買いに行った奴がいた。五個パックでなくバラ売りで五個、デパートのレシートと一緒に渡されたときは、軽いめまいを覚えた。灰皿を買いに行って、居酒屋で買ってきた奴もいた。夕方と夜の二食分の弁当を頼んだら、同じ弁当を二×人数分買ってきたたわけ者。そば屋に出前を頼みに行って、定休日の札に出会い、そば屋を捜す旅に出て一時間以上も戻らなかったまぬけ(そいつはごていねいに同じことをすし屋でもやった)。
もちろん女子社員でもそのへんの常識のないのはいるが、ティッシュやお茶など日用品の買い物でこける奴はあまりいない(逆にトイレットペーパーなど、安すぎる物を買ってきて困ることはあるけど……座業なので、つらいんです、結構……)。
料理に関してはもう芸術的にヘタ。そう言えば買い物も、食料関係を一度やらせるとすぐその非常識さがわかるのだった。別にすばらしい包丁さばきなど望んではいないが、電気がまで干飯《ほしいい》をつくる奴までいて、泣きたくなる。
「やったことないんでしょ」
などと考えるあなたは甘い。やったことがなければ、人に聞くでしょ。聞きもしないで、自分ではやれるつもりで、つくっちまうのだ、そういう作品を。
お茶汲み、買い物、夜食の用意などを、呼びたかないけど雑用と呼ぶとしたら、それらの雑用は当然女子社員がやるものと思っている男子社員は、とても多い。そして、そんな男子社員に限って、女子社員よりはるかに無能だ。少なくとも、私の会社では。
しかし、私の会社ではそんな男子社員を、はっきり「無能」と言えるだけ、健康なのかもしれない。そういわれた男子社員は、自尊心だけは強いらしくすぐ辞めてしまうことが多いが、無能は無能なのだからしょうがない。男だというだけで仕事も出来ないのに威張っていられる会社が、もしもこの世にあるのなら、そういう会社を探して放浪していただくしかない。
それにしても矛盾に思うのは、それだったらなぜ、女の私が社長をしている会社などへやってくるのかということだ。なにか、とてつもなく自分に都合のいいことだけを考えているとしか思えない。やさしくされる場面ばかりを待っているからだ。別にやさしくしてやってもいいけどね。そのかわり給料はあんたが私に寄越せ。
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