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寝ながら学べる構造主義23

时间: 2019-12-08    进入日语论坛
核心提示:6 人間の本性は「贈与」にある[#「6 人間の本性は「贈与」にある」はゴシック体] では、なぜ人間たちは近親相姦を禁止す
(单词翻译:双击或拖选)
6 人間の本性は「贈与」にある[#「6 人間の本性は「贈与」にある」はゴシック体]
 では、なぜ人間たちは近親相姦を禁止するのか。
みずから立てたこの問いにレヴィ=ストロースは驚くべき解答を提出します。
近親相姦が禁止されるのは、「女のコミュニケーション」を推進するためである。それがレヴィ=ストロースの答えです。
[#1字下げ]「近親相姦の禁止とは、言い換えれば、人間社会において、男は、別の男から、その娘またはその姉妹を譲り受けるという形式でしか、女を手に入れることができない、ということである。」(『構造人類学』)
「男は、別の男から、その娘またはその姉妹を譲り受けるという形式でしか、女を手に入れることができない。」これがレヴィ=ストロースの大発見です。
「そんなの当たり前じゃないか」と思う方がいるかも知れませんが、これがなかなか入り組んだ仕掛けなのです。
さきに見たとおり、親族関係は親族の親密な感情に基づいて自然発生的に出来上がったものではありません。それにはただ一つしか存在理由がありません。それは「存在し続ける」ことです。親族が存在するのは親族が存在し続けるためなのです。
[#1字下げ]「血統を存続させたいという欲望のことを言っているのではない。そうではなく、ほとんどの親族システムにおいて、ある世代において女を譲渡した男と女を受け取った男のあいだに生じた最初の不均衡は、続く世代において果たされる『反対給付』によってしか均衡を回復されないという事実を言っているのである。」(『構造人類学』)
 キーワードは「反対給付」です。これは要するに、何か「贈り物」を受け取った者は、心理的な負債感を持ち、「お返し」をしないと気が済まない、という人間に固有の「気分」に動機づけられた行為を指しています。この「反対給付」の制度は(夫婦愛や父性愛を知らない集団があるというのに)、知られる限りのすべての人間集団に観察されます。
「贈与」は人類学の重要な主題の一つです。よく知られた事例に北米大陸の先住民に行われた「ポトラッチ」があります。この贈与祭儀において、ホストは招待客を心理的に圧倒するために、おのれの財貨を破壊的に蕩尽《とうじん》します。それに対して招待客もまたそれにおとらぬ蕩尽によって、その礼に報います。その贈与の応酬は、飲食物や贈り物をふんだんに供与するといった程度を超えて、やがて生活必需品であるボートを壊し、家に火をつけ、果ては奴隷を殺害するにまで至ります。無益な蕩尽を通り超して、贈り手自身にとって有害であるような行為までが「贈与」の名のもとになされるのです。この事例は、「贈与される」ことによって、私たちのうちに生じる「反対給付」の義務感がどれほど抵抗しがたいものであるかを教えてくれます。
贈与された者は返礼することによっていったんは不均衡を解消しますが、返礼を受けた者は再びそれを負い目に感じ、その負債感は、返礼に対してさらに返礼するまで癒《いや》されません。ですから、最初の贈与が行われたあとは、贈与と返礼の往還が論理的には無限に続くことになります。
どうして、このような贈与システムがあるのか、その起源を知ることは不可能ですが、それがどういう社会的「効果」を持つかはすぐに分かります。
効果の第一は、贈与と返礼の往還のせいで、社会は同一状態にとどまることができない、ということです。
「驕《おご》れるものは久しからず」という『平家物語』も、「人類の歴史は階級闘争の歴史である」というマルクスも、言っていることはある意味では同じです。それは社会関係(支配者と被支配者の関係、与えるものと受け取るものの関係、威圧するものと負い目を感じるものの関係)は振り子が振れるように、絶えず往還しており、人間の作り出すすべての社会システムはそれが「同一状態にとどまらないように構造化されている」ということです。
どうしてそうなるのか、理由は分かりません。
しかし、おそらく人間社会は同一状態にとどまっていると滅びてしまうのでしょう。ですから、存在し続けるためには、たえず「変化」することが必要なのです。さきほど親族の存在理由は「存在し続けること」だと書きました。だとすれば、それは同時に「変化し続けること」でもあります。
しかし、ここでいう「変化」というのは、必ずしも「進歩」とか「刷新」を意味しているわけではありません。もし、生き延びるためにはたえず「進化」していないといけないとしたら、その焦燥とストレスで人類は疲れ切ってしまったでしょう。(現代人はそのせいでけっこう「疲れ切って」いますけれど。)
レヴィ=ストロースは、社会システムは「変化」を必須としているが、それは、別に「絶えず新しい状態を作り出す」ことだけを意味しているのではなく、単にいくつかの状態が「ぐるぐる循環する」だけでも十分に「変化」と言える、と考えました。
そしてレヴィ=ストロースは、社会システムの変化を「絶えず新しい状態になる」という歴史的な相のもとに構想する社会(私たちの社会がそうです)を「熱い社会」、歴史的変化を排し、新石器時代のころと変わらない無時間的な構造を維持している社会、「野生の思考」が領する社会を「冷たい社会」と名づけたのです。そして、そのいずれもが、恒常的な「変化」を確保するような社会構造を持っているのです。
贈与と返礼は社会にどのような効果をもたらすか、という問いに答えている途中でした。効果の一つはいま見たとおり、社会を同一状態に保たないことです。
しかし、もう一つの内面的な効果のほうが、あるいはより本質的なことなのかも知れません。
それは、「人間は自分が欲しいものは他人から与えられるという仕方でしか手に入れることができない」という真理を人間に繰り返し刷り込むことです。
何かを手に入れたいと思ったら、他人から贈られる他ない。そして、この贈与と返礼の運動を起動させようとしたら、まず自分がそれと同じものを他人に与えることから始めなければならない。それが贈与についての基本ルールです。
レヴィ=ストロースによれば、人間は三つの水準でコミュニケーションを展開します。財貨サーヴィスの交換(経済活動)、メッセージの交換(言語活動)、そして女の交換(親族制度)です。どのコミュニケーションも、最初に誰かが贈与を行い、それによって「与えたもの」が何かを失い、「受け取ったもの」がそれについて反対給付の責務を負うという仕方で構造化されています。それは、絶えず不均衡を再生産するシステム、価値あるとされるものが、決して一つところにとどまらず、絶えず往還し、流通するシステムです。
しかし、この説明だけでは人間的コミュニケーションの定義としては足りません。というのは、婚姻規則に典型的に見られるように、反対給付は、二者のあいだでピンポンのように行き来するのではなく、絶えず「ずれてゆく」からです。ある男Aが別の男Bから「その娘」を妻として贈られた場合、その男Aは「自分の娘」を男Bに返礼として贈るのではありません。別の男Cに贈るのです。
[#1字下げ]「パートナーたちは、自分が贈った相手からは返礼を受け取らず、自分が贈られた相手には返礼をしない。あるパートナーに贈り、別のパートナーから受け取るのである。これは相互性のサイクルであるが、一つの方向に流れている。」(『構造人類学』)
 レヴィ=ストロースの構造人類学上の知見は、私たちを「人間とは何か」という根本的な問いへと差し向けます。レヴィ=ストロースが私たちに示してくれるのは、人間の心の中にある「自然な感情」や「普遍的な価値観」ではありません。そうではなくて、社会集団ごとに「感情」や「価値観」は驚くほど多様であるが、それらが社会の中で機能している仕方はただ一つだ、ということです。人間が他者と共生してゆくためには、時代と場所を問わず、あらゆる集団に妥当するルールがあります。それは「人間社会は同じ状態にあり続けることができない」と「私たちが欲するものは、まず他者に与えなければならない」という二つのルールです。
これはよく考えると不思議なルールです。私たちは人間の本性は同一の状態にとどまることだと思っていますし、ものを手に入れるいちばん合理的な方法は自分で独占して、誰にも与えないことだと思っています。しかし、人間社会はそういう静止的、利己的な生き方を許容しません。仲間たちと共同的に生きてゆきたいと望むなら、このルールを守らなければなりません。それがこれまで存在してきたすべての社会集団に共通する暗黙のルールなのです。このルールを守らなかった集団はおそらく「歴史」が書かれるよりはるか以前に滅亡してしまったのでしょう。
それにしても、いったいどうやって私たちの祖先は、おそらくは無意識のうちに、この暗黙のルールに則って親族制度や言語や神話を構築してゆくことができたのでしょう。私にはうまく想像ができません。しかし、事実はそうなのです。ですから、もし「人間」の定義があるとしたら、それはこのルールを受け容れたものと言う他ないでしょう。
人間は生まれたときから「人間である」のではなく、ある社会的規範を受け容れることで「人間になる」というレヴィ=ストロースの考え方は、たしかにフーコーに通じる「脱人間主義」の徴候を示しています。しかし、レヴィ=ストロースの脱人間主義は決して構造主義についての通俗的な批判が言うような、人間の尊厳や人間性の美しさを否定した思想ではないと私は思います。「隣人愛」や「自己犠牲」といった行動が人間性の「余剰」ではなくて、人間性の「起源」であることを見抜いたレヴィ=ストロースの洞見をどうして反─人間主義と呼ぶことができるでしょう。
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