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日本むかしばなし集32

时间: 2020-01-19    进入日语论坛
核心提示:クラゲ骨《ほね》なしむかし、むかし、大むかし、海に竜宮《りゆうぐう》のあったころのお話であります。その竜宮の王さまのおき
(单词翻译:双击或拖选)
クラゲ骨《ほね》なし

むかし、むかし、大むかし、海に竜宮《りゆうぐう》のあったころのお話であります。その竜宮の王さまのおきさきが、お産《さん》のまえになっていいました。
「王さま、王さま、私はサルのきもが食べとうございます。」
どうもめずらしいものがほしくなったものです。だから王さまはびっくりしました。海の中のことですから、サルとかウサギとかいうけだものはおりません。王さまだからといって、これはどうすることもできません。しかし、なにぶんおきさきの望みですから、どうかしてかなえさせてやりたいと思いました。
それで、そんなときいつもうまい工夫《くふう》をするカメをよんでいいました。
「カメ、カメ、おきさきがサルのきもを食べたいというが、なんとかよい考えはないものか。」
これを聞くと、カメは、
「はい、わたしがひとつさがしてまいりましょう。」
そういって、竜宮を泳ぎだしました。そして遠い波の上をわたって、日本の島へやって来ました。日本にくると、サルはいないか、サルはいないかと、カメは水の上に首をあげて、陸地のほうをながめながら、波にうっき、うっきゆられて、泳いで行きました。そうすると、ちょうどそのとき、天気のよい日だったもので、海岸の山の上で一ぴきのサルが遊んでおりました。カメは大喜びで、その山の下に泳ぎより、水の中から大声でよびかけました。
「サルさん、——サルさん——、竜宮へお客にくる気はありませんか——」
これを聞いて、サルはおどろきました。しかし、ものずきのサルのことですから、山の木や石を伝って、水の近くへおりて来ました。そうしてたずねました。
「竜宮へだって。それは遠い、遠いところにあるんだっていうじゃないか。」
「遠くたって、かまいませんよ。わたしがおぶっていってあげますよ。」
カメはそういいながら、サルの方に背中《せなか》を向けて、その大きな甲《こう》を見せました。すると、サルはいいました。
「しかし、竜宮に、何かおもしろいことでもあるかい。」
「ありますとも、あなたが遊ぼうと思えば、大きな山もありますし、それにごちそうは、なんでもあるんです。食べほうだいです。まあひとつ見物しておきなさい。りっぱな御殿《ごてん》ですよ、竜宮は。」
これを聞くと、サルはついにっこりしてしまいました。
「ふふん、そうだな。天気もよいし、こんなおりはまたとないかもしれないな。」
「そうですとも。」
「では、ひとつごやっかいになろうか。背中に乗ってつれて行ってもらいましょうか。」
「さあいらっしゃい、しっかりつかまっていてくださいよ。」
こんなぐあいで、とうとうサルはカメの計略にかかり、その甲に乗ってしまいました。そしてはじめてわたる波の上を、カメが速力をだして泳ぐものですから、こわがったり、おもしろがったり、キャッキャッ、さわいでいるうちに、もう竜宮へ来てしまいました。それにしても、竜宮は、聞きしにまさる御殿でした。その美しさ、そのりっぱさ、サルは、これまで見たこともありませんでした。
ところで、竜宮の門の前までくると、サルは、カメの背中からおろされました。
そして、カメはいうのでした。
「サルさん、ちょっと、ここで待っていてください。」
カメはサルをそこにおいて、中へはいりました。サルはめずらしいものですから、そのへんをキョロキョロ見まわしておりました。すると、その門番をしているクラゲがサルの顔を見て、さっきからにやにや笑っております。サルは、どうしてクラゲが笑うのかわかりません。ですから、笑うままにさせておいて、やはりその門前に待っておりました。すると、クラゲはたまりかねたとみえまして、サルにいいかけてきました。
「サルさん、あなたは何も知らないんですか。」
サルはもとより何も知りません。だから、
「何をですか。」
と、きいてみました。
「王さまのおきさきさまが、サルのきもを食べたいといっていられるんですよ。それで、あなたがお客によばれてきたんです。」
クラゲにこういわれて、いや、サルのおどろいたことはたいへんなものです。しかし、サルは、なにくわぬ顔をしていいました。
「ああ、そうですか。」
そこへ、カメが中からやってきていいました。
「サルさん、さあ、こっちへきてください。」
サルは中へはいりながら、またなんでもないようにいいました。
「カメさん、ぼくはとんでもないことをしてしまった。こんな天気もようなら——」
ここできっとサルは、竜宮の空を見あげたことでありましょうが、
「きもを持ってくるんだったのです。じつは、山の木にほしておいて、忘《わす》れてきているんですが、雨がふりだしたらぬれるだろうと、心配でなりませんよ。」
これを聞くと、カメががっかりしていいました。
「え、きもを忘れてきたんだって。なあんだ。それじゃ、もう一度取りに行きましょう。しかたがない。」
そういって、また、その大きな背中をサルのほうに向けました。サルは、にやにやしながらも、やはり、なにくわぬ顔で、
「まったく、カメさん、めんどうかけますね。」
そういって、甲にかたくつかまっておりました。カメは、行きよりもいっそう速力をだして、もとの日本の海岸の、サルの遊んでいた山の下に泳いできました。
「さあ、サルさん、もどってきましたよ。ひとつ大いそぎで、きもを取ってきてください。」
「はいはい、しかし、ごくろうさまでした。」
サルは、そういうと、カメの甲からおりて、その山のいちばん高い木のてっぺんにのぼって行きました。そして、知らん顔をして、いつまでも、ほうぼう見まわしておりました。
カメはふしぎに思ってききました。
「サルさん、サルさん、いったいどうしているんです。」
すると、サルはいいました。
「海の中には山はない。からだの外にはきもはない。」
これを聞くと、カメは、きっとクラゲがおしゃべりしたにちがいないと思って、たいへん腹《はら》をたてて竜宮へ帰って行って、そのことをうったえました。
それで、クラゲはけしからんということになって、皮ははがれる、骨はぬかれるで、とうとう今のように、ぐにゃぐにゃのすがたになってしまいました。
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