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日本むかしばなし集105

时间: 2020-01-30    进入日语论坛
核心提示:親指太郎むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんとがありました。子どもがひとりもないので、どうか、ひとりほし
(单词翻译:双击或拖选)
親指太郎

むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんとがありました。子どもがひとりもないので、どうか、ひとりほしいものだと思っておりました。
ある日の夕方、魔法《まほう》使いが、やってきて、
「日が暮《く》れたが、泊《と》まるところがないので困《こま》っておる。一晩、泊めてはくれまいか。」
人のいいおじいさんとおばあさんは、
「家が貧乏《びんぼう》だから、おいしいものもさしあげられませんが、泊まるだけでしたら、おやすいご用です。」
そういって、魔法使いを泊めてやりました。
朝になって、魔法使いがいいますのに、
「昨夜は、やっかいになりました。なにかお礼をしたいと思うが、おまえさんがた、なにがいちばんほしいと思うか。」
おじいさんとおばあさんは、
「はいはい、ご親切にありがとうぞんじます。それでは、ひとり、わたしたちに、子どもをおさずけくださいませんか。親指くらいのちっちゃい子どもでもよいのですが、おねがい申します。」
そう、魔法使いにたのみました。すると、すぐさま、ほんとに親指くらいの子どもが、あらわれて、
「おじいさん、おばあさん、ぼくは、太郎というんです。」
そういって、ふたりの前にやってきました。
おじいさんとおばあさんは、
「おお、おお、よく来た、よく来た。おまえは、太郎というのかい。それじゃあ、これから、親指太郎ということにしましょうね。」
そういって、目にいれてもいたくないほど、かわいがってそだてました。
ところが、この親指太郎、いたずらでいたずらで、しようのないくらい、いたずら坊主にそだちました。ある日のこと、おばあさんが、あんもちを作っておりました。親指太郎は、あんこのはいったはちのまわりを、クルクル、クルクル、飛びまわって遊んでいましたが、いつのまにか、どこへいったか、いなくなってしまいました。
おばあさんが、
「太郎、太郎。太郎はどこへいった。」
と、よびながら、そのへんをさがしまわっておりました。
すると、おばあさんが作った一つのあんもちのなかから、首をつきだして、ハッハ、ホッホ、と、笑っているのです。
また、あるとき、稲刈《いねか》りにつれられていきましたら、もみのなかにはいりこんで、もぐったり、出たりして遊んでおりましたが、いつのまにか、また、見えなくなってしまいました。おばあさんが心配して、太郎、太郎とよびたてますと、たわらのなかから首を出して、ここだ、ここだとよんでいるのです。
そうして、帰りには、馬の耳の中にはいって、ハイドウ、ハイドウと、馬を追うて帰りました。ところが、ちょうど、橋の上に来たとき、馬が、あんまり耳がこそばゆいので、ピクピクッと、耳をうごかしました。そのひょうしに、太郎は、馬の耳からはじきだされて、川のなかへジャブンとほうりこまれました。川の流れで、どんどん川下《かわしも》へ流されていきました。これを見たおじいさん、おばあさんは、大あわてにあわてて、どうしよう、こうしようと、さわぎましたが、どうすることもできません。
すると、ちょうどモグサのかげに、大きな一ぴきのコイがいて、流れてきた親指太郎を見ると、パクンと、ひとのみにのみこんでしまいました。
そのとき、おじいさんとおばあさんは、まだ、川のふちをのぼったり、くだったり、太郎、太郎と、一生けんめいにさがしていましたが、大きなコイが、バシャンと、しっぽで、水をはねたのが見えたばかりでした。
それから、何日かのちのこと、川下のふちで、殿《との》さまがつりをしていますと、大きなコイが、つり針《ばり》にかかりました。これは大ゴイだと、殿さまは、大喜びして、御殿《ごてん》に帰ると、さっそく、コイ料理を作らせました。すると、コイの腹《はら》から、小さな親指ほどの人間が出てきました。
しかも、その人間が、
「ぼくは、親指太郎というんです。」
そう名のったので、殿さまは、
「これは、めずらしいことだ。」
と、大喜びして、すぐに大工たちをよんで、自分のへやに、親指太郎のために、小さな御殿を作らせました。そして、太郎を、その中に入れて、かわいがってそだてました。
ところが、太郎のほうでは、
「おじいさんのところへ行きたい、おばあさんのところに帰りたい。」
そういって、何日も何日も、泣いてばかりいました。そこで、殿さまも、かわいそうに思われ、太郎を、おじいさんとおばあさんのところへ、帰してくださることになりました。そのとき、なにか、おみやげを持たしてやろうと思って、殿さまが、
「なんでもほしいものがあったら、持っていきなさい。」
と、そういいました。太郎は、殿さまの倉のなかにはいり、あっちこっちとさがしましたが、太郎に持てるものは、なにもありません。やっと十銭銀貨の小さな玉がありましたので、これはいいと、その十銭玉につなをつけて、背中《せなか》に負《お》うと、喜びいさんで、おじいさんとおばあさんのところへ帰っていきました。
それからは、太郎は、もう、いたずらをせず、おじいさんとおばあさんをたいせつにして、長く、しあわせに暮らしました。
めでたし、めでたし。
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