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無花果少年と瓜売小僧65

时间: 2020-01-31    进入日语论坛
核心提示:  65 二度寝の眠りはなかなか醒めずに、ハッと気がつくと磯村くんは、自分を見つめている木川田くんの顔とぶつかりました。「
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  65
 二度寝の眠りはなかなか醒めずに、ハッと気がつくと磯村くんは、自分を見つめている木川田くんの顔とぶつかりました。
「どしたの?」
磯村くんは言いました。
「寝坊しちゃった」
木川田くんは言いました。
「何時?」
磯村くんは言いました。
「九時半」
木川田くんは言いましたが、磯村くんは半分眠っていました。
「眠い」
磯村くんは布団をかぶりました。
「ごめん」
木川田くんは言いました。
「寝ちゃいなよ」
布団の中で磯村くんは言いました。
「うん」
今から家に帰って学校に行ってもしようがないと思って、木川田くんはそううなずきました。
磯村くんは寝返りを打って、布団の上に坐りこんでいる木川田くんの脚に頭をすりつけました。
「うーん……」といって磯村くんが唸《うな》るので、木川田くんは「可哀想」と思って、磯村くんの頭を撫でました。撫でて、「磯村、もうちょっとあっち行って」と言って、木川田くんは布団の中にもぐりこもうとしました。
磯村くんが黙って木川田くんに背中を向けると、どうやら木川田くんがもぐりこめそうな隙間が出来ました。
五月の朝はまだちょっと涼しくて、布団をめくりっ放しの木川田くんに、磯村くんは「寒い」と言いました。
「ごめん」と言って木川田くんは布団の中に潜りこみましたが、木川田くんは、パジャマの上着と下着の間から覗《のぞ》いている、磯村くんの丸めた背中のゴツゴツを見ていたのです。磯村くんの脊椎《せきつい》は、まるで麻酔準備をじっと待っている、若い男の子の病人のようでした。
布団の中に潜りこむと、木川田くんは後ろから磯村くんの背を抱え、両手をそっとパジャマのズボンの中に滑りこませました。
木川田くんの手は冷たく、磯村くんのお腹は滑らかであったかく、モジャモジャとした毛の先に、もっと熱いものが膨んで立っていました。
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