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撫で肩ときどき怒り肩81

时间: 2020-02-09    进入日语论坛
核心提示:知ってますか? �後ろベッピン、前ビックリ�私の母親は、四十歳になるまでパーマをかけたことがなかった。だいたい私くらいの
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知ってますか? �後ろベッピン、前ビックリ�

私の母親は、四十歳になるまでパーマをかけたことがなかった。だいたい私くらいの世代だと、親よりも子供のほうが背が高くて、スタイルがいいのがあたりまえだが、うちの場合はその逆だった。母親のほうがやせていて背が高く、おまけに私より八センチも足が長かった。母親が小学校の授業参観にやってくると、クラスの子たちはあとから私のそばに寄ってきて、「あんたのおかあさん、ママハハ?」ときいた。体型だけは二十代前半だった。
あるとき、母親は珍しくスーツを着て、デパートに一人ででかけた。いつもは連れていってもらえる私も弟もお留守番。もちろん父親も、じーっと母親の帰りを待っていたのである。
「ただいま」
と母親は、元気よく帰ってきた。垂らした髪の毛をバッサバッサと揺らしながらとても機嫌がいい。どうしたのかなあと思っていたら、晩御飯のときに、彼女はギャハハと笑いながら、「あたしねーえ、きょう男の人に声かけられちゃった」といった。おはしを持って一心不乱に飯を喰っていた私たち三人は、「はっ?」といって母親の顔をみた。
「うしろから肩を叩かれてね、お茶飲みませんかっていわれたの。ふりむいたら、その人、すみませんっていって、いっちゃったんだけど。大学生みたいな人だったのよ」
私と弟は何といっていいかわからず、おはしを右手に持ったまま、ボーッとしていた。父のまわりだけが異常な雰囲気であった。しばらく彼はぬたをつっつきまわしていたが、突然大きな声で、「このバカッたれが! 正面から男がやってきてそういったのならともかく、うしろから声をかけてきてふりかえったとたんに逃げたなんて、みっともないと思わないのか! おまえみたいなのを、�後ろベッピン、前ビックリ�っていうんだ!!」と叫んで、家を出てどこかへ行ってしまった。
再び私と弟はボーッとしていた。母親はといえば、恥ずかしそうな顔をして、「いやーね。ヤキモチなんかやいちゃってさ」などといっている。私は子供心に、そういう問題ではないと思ったが、この場合はおとなしく、メシの続きを喰ったほうが、円満におさまるような気がして、ポリポリとたくあんをかじった。
それから私の家では、母親のアダ名は�後ろベッピン、前ビックリ�になった。
大学時代には「サギ娘」というアダ名の子がいた。彼女は日本人とは思えないほどスタイルがよかった。特に足がきれいで太さといい長さといい、申し分なかった。もちろん彼女の後ろ姿をみて、発情した男子学生が何もしないはずはない。あわてて追っかけていって、声をかけようとしたとたん、ラグビーの大八木選手にそっくりの顔を見て思わず「サギだ!!」といいたくなる、というのでだまされた男子学生の間で、秘かに「サギ娘」と呼ばれていたのであった。
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