スコットランドのエディンバラで、一八五九年ころドナルド・マクリーン(当時六九歳)がマクローラン師に語った話です。
主人公が何度も金持ちや隣人をだまして財産を手にいれる、日本の「俵薬師」と同じタイプの話です。ほかの話では主人公が池に投げ込まれる前に、袋に入れられることが多いのですが、ここでは服を交換するだけになっています。プレードと言うのはスコットランド高原地方の民族衣装の一部で、男性が着用するタータンの肩掛けです。
最後の「そこでみんなと別れた」というのはスコットランドの昔話に多い結末句です。
なお、マーク、クラウンは昔使われたお金の名前で、一マークは一クラウンの約二・七倍に相当します。