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ある日、ある午後76

时间: 2020-04-01    进入日语论坛
核心提示:アル・パチーノの切ない演技アル・パチーノの暗さは、アメリカ人から見ると暗くて暗くてたまらない種類の暗さだろう。もう闇とい
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アル・パチーノの切ない演技

アル・パチーノの暗さは、アメリカ人から見ると暗くて暗くてたまらない種類の暗さだろう。もう闇という感じ。
同じように暗い役をこなすダスティン・ホフマンとタイプが似ているが、アルの方がはるかに真面目。ということはユーモアに欠ける感じがする。
ダスティン・ホフマンが出世したのは、役柄の上のあの汚ならしさ、ずるさ、哀しさ、惨めさ、冷酷さ、気の弱さ、人の良さ、温かさといったありとあらゆる役をこなしたからである。役柄にめぐまれた、というより、そういう役を演じる力があったといった方がいい。
アル・パチーノには、その演技上の広さ、悪くいえば貪欲さ、あるいはけじめのなさ、といったものに欠ける。
だから彼の演技は観ていて切なくなる。これでもか、これでもかと痛めつけられる人物とか、いくらあがいてもあがいても浮かび上がることの出来ない不運な人間とか——。あるいは、『ゴッドファーザー』の息子役で、本来は優しくナイーブな男が、ギャング界という世界で急激に血も涙もない男に変身せざるを得ない悲劇とかを演ずると、もうぴったりとはまるのだ。
『レボリューション』も、その意味ではアル・パチーノぬきには生まれなかったような作品だ。時代は一七七六年頃の合衆国独立戦争を背景に生きた、父(パチーノ)と息子の愛の物語。あるいは、戦争のために豊かな家族と訣別せざるを得なかった美しい娘との悲運な愛の物語といってもよい。
つい最近試写で観た『存在の耐えられない軽さ』という映画と重ね合わせながら私はこれを我が家の41インチのスクリーンで眺めたのだが、どこか一脈通じるものがあるような気がした。
『存在の……』の方は、ソ連軍の侵略という脅威をもち、『レボリューション』はイギリスからの独立という戦争を背景にしている。そしてそこに生き、傷つきながらも愛しあう男と女が描かれている。
『存在の……』に比べると、この男と女の愛の描き方が『レボリューション』の方では、やや希薄であった。
もっともそれは、映画作りの意図やテーマがこの二つの映画は自ずと異なるからであって、優劣の問題ではもちろんない。
戦争の愚かしさ、人間の醜さというものが、やや誇張されて描かれたイギリス軍の挙動を通して良く表現されてはいたが、この部分が長すぎる感じがした。もっとラブ・ロマンスの方に傾いても良かったと思う。
相手役のナスターシャ・キンスキーという人は不思議な顔で、光りの具合や角度やその時の気分で、この世のものとも思えぬほど美しいと思えば、時として、世にも醜悪な表情にもなる。この女優はだから、あまり人間臭いというか女そのものの役柄は合わないのかもしれない。どこかとりとめがなくて、優しいようで冷酷で、熱いようで冷たい。以前観た『キャット・ピープル』という映画で猫女を演じていたが、あの作品の彼女はすばらしかった。一九八五年の作品。
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